大幅に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスがデビュー|Mercedes Benz
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2020年9月10日

大幅に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスがデビュー|Mercedes Benz

MERCEDES-BENZ E Class|メルセデス・ベンツEクラス

大幅に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスがデビュー

メルセデス・ベンツ日本は9月10日、大幅刷新した新型E クラス/Eクラス ステーションワゴン/Eクラス オールテレインをオンラインで発表し、同日から予約注文の受付を開始した。納車はモデルにより異なり、9 月から順次行われるという。

Text by HARA Akira

エクステリアはシャープでダイナミックなデザインに一新

Eクラスは、世界で累計1,400万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルであり、1946年に発表されたW136/191型以来、常に時代に先駆けて革新的な技術を採り入れ、世界のプレミアムセダンの指標とされてきた。日本で2016年から販売している従来型Eクラスは2017年に輸入車販売台数4位、翌年にも5位を記録するなど、多くのユーザーに支持されたモデルだ。
新型Eクラスのエクステリアは、シャープでダイナミックな印象に一新した。フロントエンドのヘッドライトには、最新のメルセデス・ベンツのスポーティモデル群に共通する上下方向に薄く、わずかに切れ上がるデザインを採用。ラジエーターグリルは下部が広がる台形になるとともに、クローム仕上げのダイヤモンドグリルを採用した。また、バンパー下部左右に2本のフィンを配置するなど、シャープでダイナミックな印象を強めている。
メルセデス・ベンツE 450 4MATIC エクスクルーシブ
E 450 4MATIC エクスクルーシブには、メルセデス・ベンツ伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットを採用。緩やかな多角形のラジエーターグリルとフロントバンパー下部にはクローム仕上げを施し、ダイナミックなヘッドライトと相まって、クールでありながらラグジュアリーな印象を与えている。

さらに、Eクラスセダンはリアエンドのデザインも刷新。外側に向かって上下方向の高さが増す、横に長い2分割型リアコンビネーションランプを採用し、ボディのワイドさとダイナミックさを強調するデザインとなっている。
メルセデス・ベンツE 300
インテリアは、クオリティの高さとモダンさが両立した特徴をさらに向上。メルセデス・ベンツで初となる新世代のステアリングホイールは、「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルには、3本のツインスポークを採用して近未来的なスポーティさを演出。E 450 4MATIC エクスクルーシブにはブラックアウトしたスポークを採用し、シックさを際立たせた。

最新安全装備を標準でフル装備

新型Eクラスでは、ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を、全て手元で完結できるようになった。また、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していたディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用。これにより、使い勝手が向上したとしている。
メルセデス・ベンツE 450 4MATIC エクスクルーシブ
新型Eクラスのインフォテインメントシステムは、12.3インチの大型ワイドスクリーン2画面を標準装備。また、熟成を進めてきた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」では、人工知能による学習機能で特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えた。

今回、さらにドライバーのジェスチャーを読み取ることで各種ライトを点灯させたり、「Vサイン」をかざすことでアンビエントライトの設定画面などプリセットしたインフォテインメントシステムのお気に入りメニューを表示させたりすることができるようになっている。
ARナビゲーション(欧州仕様)
また、日本で販売される乗用車で初のAR (Augmented Reality = 拡張現実) ナビゲーションを採用。従来、目的地を設定した場合は地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新型Eクラスではそれに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印を表示でき、より直感的にどの道路に進むべきかを判断できるようになっている。

さらに新型Eクラスにはメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを全モデルで標準装備。今回新たに停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用した。例えば時速2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯したり、乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告したりする。

パワートレインは8種類

「E 200 スポーツ」および「E 200 4MATIC スポーツ」には、1.5 リッター直列4 気筒ターボエンジン「M264」と「BSG」「48 Vボルト電気システム」などの新技術を採用することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現したパワートレインを搭載した。
メルセデス・ベンツE 200 ステーションワゴン スポーツ
「M264」エンジンは単体で最高出力184ps(135kW)、最大トルク280Nm を発生。さらに、ベルトを介してクランクシャフトと接続される、スターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG」と「48V 電気システム」は、回生ブレーキ等により発電した電気を約1kWh のリチウムイオン電池に蓄電し、振動の少ないエンジン始動、なめらかで力強い加速、素早いギアシフトなどの必要に応じて、最大トルク160Nmの動力補助を行い、燃費低減効果だけでなく、パワートレインの総合性能を引き上げた。

また、ウォーターポンプを電動化し、冷却能力を必要に応じて最適に調整することが可能となったため、さらに効率化されている。


「E 300 スポーツ」には、E 200と同じ「M264」の中でも、排気量が2.0リッターとなる直列4気筒エンジンを搭載。ツインスクロールターボチャージャーと可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC」を採用し、低回転から高回転まで伸びやかな加速を可能にした。
メルセデス・ベンツE 200 ステーションワゴン スポーツ

「E 450 4MATIC エクスクルーシブ」には新たに、コンパクトな3リッター直列6気筒ガソリンエンジン「M256」とともに、「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」、「48V(ボルト)電気システム」などの新技術を搭載することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現。

エンジン単体で最高出力367ps(270kW)、最大トルク500Nmを発生し、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置した、最高出力22ps(16kW) 、最大トルク250Nmを発生する電気モーター「ISG」と「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電する。

エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と力強い加速を実現。スターターが、従来より高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上したという。

さらに、このモーターはギアシフト時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行う。これによりギアシフトに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ない変速を実現している。
メルセデス・ベンツ E220d 4MATIC オールテレイン

「E 220 d スポーツ」には、最高出力194ps(143kW)、最大トルク400Nmを発生する2.0リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンを搭載。

「E 350 de スポーツ」には「E 220 d スポーツ」に搭載されるクリーンディーゼルターボエンジンに最高出力122ps(90kW)、最大トルク440Nmのモーターを組み合わせ、システム総合の最高出力は306ps(225kW)、最大トルクが700Nmとなり非常にパワフルでスムーズな加速を実現した。電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長50km。クリーンディーゼルとプラグインハイブリッドを組み合わせた乗用車は日本唯一となる。

「E 350 e スポーツ」には、最高出力211ps(155kW)、最大トルク350 Nmを発生する2.0リッター直列4気筒ターボエンジン「M274」を搭載。このエンジンと組み合わせるモーターはE 350 deと同じ、最高出力122ps(90kW)、最大トルク440Nmで、システム総合の最高出力は320ps(235kW)、最大トルクが700Nmとなる。電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長51kmだ。

2種類のメルセデスAMGシリーズ

新型Eクラスには、「メルセデスAMG 53シリーズ」と、トップパフォーマンスモデルの「メルセデスAMG 63シリーズ」の中でも最速モデルである「Sモデル」をラインアップ。

「メルセデスAMG 53シリーズ」は、直列6気筒エンジン、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、48V電気システムおよび電動スーパーチャージャーを組み合わせ、さらに可変トルク配分を行うパフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を採用するなど走行性能を追求する一方、快適性能も維持し、トータルバランスに優れたモデルになっている。
メルセデスAMG E63S 4MATIC+
直列6気筒エンジン「M256」はエンジン単体で、最高出力435ps(320kW) 、最大トルク520Nmを発生。ISGはE 4504MATIC Exclusiveなどにも採用している最高出力22ps(16kW) 、最大トルク250Nmを得るシステムに加えて、低回転域で過給を行う「電動スーパーチャージャー」を搭載することにより、ターボラグを解消。電動スーパーチャージャーとISGによる動力補助および排気ターボチャージャーとの組み合わせで、あらゆる回転域で俊敏なエンジンレスポンスを実現した。

トランスミッションは、ダイレクト感のある素早いギアシフトと高い伝達効率を実現した電子制御式9段トランスミッション「AMGスピードシフトTCT(トルク・クラッチ・トランスミッション)」だ。
メルセデスAMG E63S 4MATIC+ ステーションワゴン
搭載する四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」は前後トルク配分が50(前):50(後)から
0(前):100(後)の範囲で可変トルク配分を行うことで、ハイパワーを四輪へ最適に配分。発進時はもちろん、高速走行、ハイスピードコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などにおいて絶対的な安定性を誇り、思いのままのドライビングを楽しむことができる。足回りは、「AMG RIDE CONTROL+サスペンション」と、「ADS+(アダプティブダンピング システムプラス)」を採用したマルチチャンバー型エアサスペンションで固められている。

「メルセデスAMG 63シリーズ」の中でも最速モデルである「Sモデル」は、最高出力612ps(450kW)、最大トルク850Nmを発生する、4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン「M177」を搭載。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用し、ダイレクト感のある素早いギアシフトと高い伝達効率を実現した電子制御式9段スポーツトランスミッション「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」を組み合わせた。エアロダイナミクスやサスペンションの改良、そして四輪駆動システムやESPの制御を変化させるAMG DYNAMICSの導入など、全方位に渡る進化を遂げている。

価格はEクラスが766万円~1,867万円。Eクラスステーションワゴンが810万円~1,912万円、Eクラスオールテレインが938万円となっている。
問い合わせ先

メルセデスコール

Tel.0120-190-610
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