高度運転支援技術を搭載した新型レクサスLSがワールドプレミア|Lexus
CAR / NEWS
2020年7月8日

高度運転支援技術を搭載した新型レクサスLSがワールドプレミア|Lexus

Lexus LS|レクサスLS

レクサス、新型LSを世界初公開

レクサスは7月7日、静粛性と乗り心地を改善し、最新の高度運転支援技術を搭載したレクサスのフラッグシップセダン、新型「LS」を世界初公開した。日本での発売は2020年初冬を予定している。

Text by HARA Akira

静粛性と乗り心地の進化はレクサスのDNA

今回の改善点である静粛性と乗り心地の進化について、レクサスの「匠」である伊藤好章氏は「LS の原点である上質な走りを追求するにあたり、チーム一丸となって粘り強く改善要素を探していきました。人の感性を大切に、タイヤの内部構造からシートに座った際の質感、日常走行領域での加速レスポンスなど、静粛性や乗り心地をはじめとする走行性能に関係するパーツや制御を細部まで徹底的に作りこんでいます。また、新型LS ではLexus Teammate による運転支援時の理想的な車両挙動を追求する過程で車両の基本性能も磨き上げ、フラッグシップとしての上質な走りがさらに進化したと考えています。」とコメントしている。
具体的には、AVSソレノイドを新規開発して減衰力を低減するとともに、ランフラットタイヤの縦バネ剛性とスタビライザーバーの剛性を最適化。エンジンマウントの減衰特性を変更し、室内に伝わる振動を低減した。また、シート表皮の縫い位置を深い場所に変更し、低反発素材を使用したウレタンパッドを新たに採用して振動吸収と柔らかな乗り心地を実現した。
さらにハイブリッドのLS500hでは、加速時のバッテリーアシスト量を増加させるとともにエンジンの最高回転数を低下させ、静粛性を向上。ガソリンのLS500では、エンジントルクの立ち上がりを向上、シフトスケジュールを変更することで加速時のシフトダウン頻度を低減している。静粛性向上のために、アクティブノイズコントロールやエンジンサウンドエンハンスメントのチューニングも行ったという。

人の感性に寄り添った最新高度運転支援技術「Lexus Teammate」

最新の高度運転支援技術「Lexus Teammate」の採用については、トヨタ自動車 先進技術開発カンパニー 先進安全領域 統括部長 鯉渕 健氏が、「Lexus Teammate は、クルマが人から運転を奪うのでも、単に人に取って代わるのでもなく、人とクルマが気持ちの通った仲間のようにお互いを高め合い、共に走るというトヨタ自動車独自の自動運転の考え方『Mobility Teammate Concept』に基づいて開発されました。Lexus Teammate は、Perceptive(高い認識性能)、Intelligent(知能化)、Interactive(ドライバーとクルマの対話)、Reliable(信頼性)、Upgradable(ソフトウェアアップデート)という5つの技術的特長を備えています。
Advanced Drive では自動車専用道路での周辺認識、自車位置推定、走行車線・位置選択、速度調整などを行いながら出口までの安全な運転支援を行います。カーブ、追い越しなど、走行中のさまざまなシーンで凄腕ドライバーの走りから学んだ自動車メーカーならではの人に寄り添った乗り味を実現します。Advanced Park ではアクセル、ブレーキ、ギアチェンジを全て車両が自動制御し、直感的なスイッチ操作での高度駐車支援を行います。安全はもちろんのこと、人に安心感を与える駐車感覚にこだわりました。
さらにLexus Teammate はソフトウェアアップデートを活用し、お客さまの手に渡った後も機能の追加、性能向上を続け、お客さまのニーズに応え続けることで、愛車になっていくことを目指しています。ドライバーとクルマが対話の中でお互いの状態を確認し補い合うことで、安全な運転、快適な移動につなげます。このように技術が進歩しても常にヒトが運転の中心にいる。これがLexus Teammate のこだわりです。」と説明。
Advanced Driveでは、「Mobility Teammate Concept」に基づいた最新の高度運転支援技術により、高速道路などの自動車専用道路での運転において、ドライバー監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを実現する。
クルマに運転操作を安心して任せられるよう基本性能を磨き上げ、常に安全を最優先に判断することで、ドライバーに信頼される運転操作を追求。ドライバーはアクセル、ブレーキ、そしてハンドル操作からも解放され、長時間の運転における疲労の軽減が可能となり、より周辺に注意を払った安全な運転が可能になったという。
また、Advanced Parkでは最新の高度駐車支援技術により、駐車場での操作において、ドライバー監視のもと、カメラと超音波センサーを融合し全周囲を監視することで、適切に認知、判断、操作を支援。ハンドル操作、アクセル、ブレーキ、ギアチェンジの全操作を車両が支援するとともに、俯瞰映像に切り返し位置や目標駐車位置を常に表示し、安全/安心でスムーズな駐車を実現している。

「銀影ラスター」外板色や伝統工芸から着想したインテリアを採用

エクステリアとインテリアについてはトヨタ自動車 クルマ開発センター デザイン領域 カラーマネジメント室 グループ長の北村 陽一朗氏が、「カラーデザインでは、我々のデザイン思想にある日本独自の美意識に由来した『Time in Design』という考え方を追求することで、今一度レクサス のフラッグシップの在り方を示し、LS ならではの価値を高めたいと考えました。
Time in Design とは、時の移ろいや環境の変化の中で、その時々の美しさを感じられる日本ならではの美意識を表した考え方です。新型LS では、この考え方を具現化する『月の道』という美しい情景をモチーフに、それを見立てた内外コーディネートを採用しました。
月の道とは、満月の前後数日間にだけ見ることができる神秘的な自然現象です。月明りが海面上で細長い道となり、照らされた波の揺らぎによる繊細なグラデーションが人を魅了します。わずかな光の変化で豊かな表情を浮かび上がらせ、存在感を感じて頂ける魅力的なカラーデザインとコーディネートにより、心地良いくつろぎの空間と、唯一無二の移動体験の提供を目指しました。」と述べている。
エクステリアでは、ハイライトの美しい輝きと奥行きを感じる深い陰影感を特徴とするシルバーの外板色 銀影(ぎんえい)ラスターを新規開発。シルバーは色を質感として感じ取りやすいため、カラーデザインの本質を追求するレクサスにとって重要な色域として、長年開発に力を注いできたボディカラーで、銀影ラスターはレクサス最新のシルバーとして、光輝材(アルミフレーク)を含んだ塗料の体積を凝縮させる「ソニック工法」を応用し、アルミ蒸着を高密度で敷き詰める最新の塗装技術を採用。鏡面のように粒子感をほとんど感じさせないなめらかな質感で、周囲のわずかな光も繊細にとらえ、時の移ろいや変化に呼応し、さまざまな表情を見せる特別なシルバーだという。
インテリアは、エクステリアに合わせてコーディネートし、時の移ろいの中でさまざまな表情を感じさせるデザインとした。オーナメントに西陣&箔を新規設定し、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現。
マルチメディアシステムは、新たにタッチディスプレイを採用するとともに、SmartDeviceLink、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。iPhoneやAndroid スマートフォンを12.3 インチタッチワイドディスプレイに連携することで、画面操作や音声操作が可能になるなど利便性が大きく向上している。
Lexus International Presidentの佐藤 恒治氏は、「LS は、フラッグシップとしてイノベーションを追求し、常にお客さまに新しい技術や価値をご提供してまいりました。今回発表した新型の開発においては、初代から一貫して突き詰めてきた静粛性と乗り心地をさらに進化させ、高度運転支援技Lexus Teammate の採用により、安全かつ安心なこれまでにない移動体験を目指しました。
ドライバーは、アクセルやブレーキ、そしてハンドル操作などによる疲労が低減され、より運転に集中できるようになります。またクルマとドライバーの関係を熟知した自動車会社だからこそできる、凄腕ドライバーが運転しているかのような乗り心地を実現した運転支援と、クルマとドライバーが対話し常にお互いの状況を正しく把握できるHMIが安心をもたらします。
さらに、その開発を突き詰める過程で車両の基本性能も飛躍的に向上し、進化を果たしました。レクサス は、これからも人間中心の考えのもと挑戦を続け、お客さま一人一人のライフスタイルを豊かにする体験をお届けしてまいります」と語っている。
問い合わせ先

レクサスインフォメーションデスク

Tel.0800-500-5577(9:00-18:00、365日年中無休)
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