ポール・スミス氏の特別なランドローバー|Land Rover
Land Rover Defender for Paul Smith
ポール・スミス氏のランドローバー ディフェンダー
ポール・スミス氏の特別なランドローバー
ランドローバーは、ポール・スミス氏のオーダーにより特別に製作された「ディフェンダー」を公開した。カラーリングから内装まで、あそびごころ満載の特別な一台だ。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
イギリスのアイコン同士のコラボレーション
ランドローバーのアイコニックなSUV「ディフェンダー」をベースに、英国のデザイナー、ポール・スミス氏とのコラボレーションで制作されたのが、あそびごころ満載のワンオフモデルだ。
ランドローバーを何年も乗りつづけているというポール氏は、ディフェンダーについて「わたしが特に誇りにおもう、英国のアイコンです。いまでもイタリアの片田舎にある自宅にはディフェンダーが置いてあり、岩だらけの不整地を走るには完璧なクルマです」と評している。
この特別モデル制作にあたり、ポール氏はランドローバーのパーソナライズカスタマイズ部門「スペシャル ヴィークル オペレーションズ(SVO)」のデザインチームと密に協力。ランドローバーのデザインディレクター兼チーフ クリエイティブ オフィサーであるジェリー・マクバガン氏の助言もあり、英国を代表するクルマのひとつとしてあげられるディフェンダーを、望みどおりに仕立てあげた。
カラフルなエクステリアパネルには、イギリスの田舎風景と、軍用車としてかつて活躍したディフェンダーのカラーリングを参考に、ポール・スミス氏みずからが選んだ27ものことなる色が使われている。インテリアにもポール氏のビジョンが反映されており、ラグジュアリーな空間を演出するために、シートはブルーステッチのはいったブラックレザーとファブリックのコンビネーションがあしらわれた。このファブリックには、ポール氏がアメリカのインテリアメーカー、マハラム社むけにデザインしたものが使用されている。
これらのカラーリングにくわえ、グローブボックス内部には鍵束のイラストが描かれ、ルーフにはイギリスの片田舎を思い起こさせるような手書きの蜂が描かれるなど、随所に遊び心が隠される。
このように個性的な色彩や素材を採用しつつも、ディフェンダーらしいシルエットを成す、ウィングミラー、ドアハンドル、ホイールなどはサテン仕上げにとどめ、コンテンポラリーな雰囲気をそのままもちいている。
著名な2つの英国ブランドがコラボレーションしたこのクルマは、残念ながらビスポークモデルのため一般に販売されることはないが、同社のSVOを通じて制作を依頼することで、素晴らしいワンオフモデルができあがるという一例といえる。