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2022年4月22日
大幅なアップデートを果たしたアウディA8が登場|Audi
Audi A8|アウディA8
大幅なアップデートを果たしたアウディA8が登場
アウディ ジャパンは4月21日、さまざまな改良を施したフラッグシップセダンのA8を7月から発売すると発表した。
Text by HARA Akira
エクステリアデザインを一新
新型A8はデザインを一新。具体的には、シングルフレームグリルの底辺を広げるとともにクロームインサートを採用して存在感とプレステージ性をアップ。またサイドエアインテークも同様にクロームによって強調されていて、6ライトのキャビンデザインやなだらかに傾斜するリヤエンドなどによってエレガントなフォルムを実現している。
新たに全モデルに標準装備するマトリクスOLEDリヤライトは、薄くて軽量でデザインの自由度が高く、消費電力の少ない有機発光ダイオード(OLED)を採用したもので、走行モードによりその表情を変えるとともに、後続車が 2メートル以内に近づくとすべての OLEDセグメントを点灯させることで車間距離を警告する機能を備えている。
また新たにスポーティなS lineエクステリアをオプション設定。ブラックハニカムパターンのS lineグリル、バンパー、20インチ専用ホイールにより、堂々たる印象を高めている。
インテリアは、開放的で上質なラウンジをイメージ。幅広さを強調するために水平基調のシンプルで上品なデザインを取り入れ、エクステンデッドレザーやエスクテンデッドアルミニウムルックインテリア等、素材のクオリティにこだわった。さらにS lineインテリアプラスパッケージやアウディ デザインセレクションといった、フラッグシップにふさわしいクオリティとセンスを備えた、新たな選択肢を設定している。
新型A8には、3.0 TFSIと4.0 TFSIの2種類のパワートレインを設定。3リッターV型6気筒3.0 TFSIエンジンは、過給方式にツインスクロールターボを採用し、最高出力250kW(340ps)、最大トルク500Nmを発生。一方、4リッターV型8気筒4.0 TFSIエンジンは、2 基のツインスクロールターボを搭載した新エンジンで、最高出力338kW(460ps)、最大トルク660Nmを発揮する。
トランスミッションはいずれも8段ティプトロニックで、どちらも48V 電源システムとマイルドハイブリッド(MHEV)を搭載し、高効率かつ力強い走行を実現。このMHEVシステムはリチウムイオンバッテリーとベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)により、減速時には最大12kWの回生エネルギーをリチウムイオンバッテリーに送り込むことが可能となっている。
またコースティング(惰力走行)時のエンジン完全停止に加えて、アイドリングストップの動作速度を22km/hへと高めたことにより、100km 走行あたり最大 0.7 リッター(欧州値)の燃料を削減できるという。
また、全モデルに機械式センターディファレンシャル搭載のクワトロフルタイム四輪駆動システムを採用したのが特徴だ。セルフロッキングディファレンシャルは、通常時には前40 : 後 60にトルクを非対称に配分し、FRのような軽快なハンドリングとフルタイム4WDならではの優れた走行安定性を両立。路面状況によってトルク配分を可変することで、優れたトラクション性とダイナミックな走行性能を実現している。
ボディ&シャシー面では、ボディパネルやフレーム部分にアルミニウムを採用する一方、 キャビンに熱間成型スチールコンポーネントとカーボンファイバー(CFRP)のパネルを採用。ストラットタワーバーにはマグネシウムを用いている。これにより高いボディ剛性と軽量化を両立している。また、全車に快適な乗り心地とスポーティなハンドリングを両立するアダプティブエアサスペンションを標準装備している。
さらに全モデルに、乗り心地と操縦安定性をバランスよく、高いレベルで実現してドライブフィールを高める、先進のプレディクティブアクティブサスペンションをオプション設定(S8には標準装備)。車両が路面や走行条件を先読みし、それぞれ1100Nmを発生する電動モーターを内蔵する4つのサスペンションを瞬時独立制御することにより、車両の姿勢変化を整えるテクノロジーで、例えば、アウディトドライブセレクトのダイナミックモードを選択すると、スポーティな走行に最適な走行姿勢をつくりだす。
またコンフォート+モードでは、ステアリングがフロントカメラと連動して、路面状況を把握、アクチュエータを予測的に制御することにより、路面の凹凸をスムーズに吸収したり、加速・減速・旋回の各状況において、常に車体を水平な状態に維持したりでき、快適な乗り心地を実現。さらに、アウディプレセンス360と連動し、側面衝突が避けられないと判断した場合には、衝突面の車高を約8cm引き上げ、車両剛性の高い部位でインパクトを受けるとともに、衝撃をサスペンションの減衰力で吸収し、キャビンの変形や乗員への衝撃を軽減できる。