年20万台を目指すホンダの新型ハイブリッド、発表
日米欧で年20万台を目指すホンダの新型ハイブリッド
「インサイト・コンセプト」パリで発表
本田技研工業は、2009年に発売を予定しているの新しいハイブリッドカー「インサイト」のコンセプトモデル「インサイト・コンセプト」を、開催中のパリモーターショーで披露した。
「プリウス」に対抗
ガソリンと電気モーターのハイブリッドカーといえば、世界的にみてもトヨタの独壇場となった感はあるが、ホンダにだってその歴史はある。1997年暮れに世界初の量産ハイブリッドカー「トヨタ・プリウス」が発売されると、ホンダは対抗心を燃やし、2年後に当時プリウスを上回る燃費性能の「インサイト」をリリースした。
しかし、プリウスが実用性高い4ドアだったのにたいし、インサイトは2ドア2人乗り。のちに発売される「シビック・ハイブリッド」をふくめてだが、ホンダ=ハイブリッドという等式は浸透せず、こんにちにいたっている。
こんかい、インサイトを一新するにあたり、ホンダはハイブリッドに本腰を入れたもよう。発表されたコンセプトモデルをベースとした市販車は、2009年春に日米欧で発売、年間20万台を販売する計画という。プリウスはことし4月に累計販売台数100万台を突破したばかり。ホンダの鼻息は荒いが、トヨタは2010年初頭までに年100万台販売を目論んでいる。上には上がいる。
1.3リッターとモーター
インサイト・コンセプトは、「優れた空力性能による力強い走りをテーマに環境性能とFun to driveを高次元で融合させたエクステリアデザインを採用」(プレスリリース)しているが、これをみて「プリウスそっくり」と思うひとも多いはず。いや、むしろ現行二代めプリウスが初代インサイトに似ているともいえなくもない。
いずれにしても、空力に配慮したスリークなボディラインをもつ4ドアハッチバックである。そのサイズは全長4375×全幅1695×全高1425mm。プリウスにくらべると若干小さめにつくられた。
パワープラントは、1.3リッターガソリンエンジンを電気モーターでアシストするホンダ独自のハイブリッドシステム。スペックなどは公表されていない。
ホンダの福井威夫社長は、パリでの発表の席上、「新型インサイトを既存のハイブリッドカーよりもお求めやすい価格に設定することで、より多くのお客さまにハイブリッドを提供していきたい」と語った。233万1000円からのプリウスに対し、性能に加え価格も十分競争力あるものにする、という表明である。