ランボルギーニ史上最強のV12搭載サーキット専用モデル「Essenza SCV12」発表|Lamborghini
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2020年7月31日

ランボルギーニ史上最強のV12搭載サーキット専用モデル「Essenza SCV12」発表|Lamborghini

LAMBORGHINI Essenza SCV12|ランボルギーニEssenza SCV12

ランボルギーニ史上最強のV12搭載サーキット専用モデル「Essenza SCV12」発表

ランボルギーニは7月29日、ランボルギーニ史上最強となるV12エンジンを搭載したサーキット専用ハイパーカー「Essenza SCV12」を発表した。ランボルギーニ・スクアドラ・コルセによるテクニカルサポートと、ランボルギーニのデザイン部門チェントロ・スティーレがデザインを施した40台の限定モデルで、FIA(国際自動車連盟)のプロトタイプ・セーフティー・ルールに準じて開発された最初のGTハイパーカーでもあるという。

Text by HARA Akira

最高出力は830hp、パワーウェイトレシオは1.66 hp/kgを実現

「ミウラ」「イオタ」「ディアブロGTR」などの直系モデルとなるEssenza SCV12は、ランボルギーニが開発した自然吸気エンジンの中でも最強の830hp以上を発生するV12エンジンを搭載。高速走行時のRAM効果により大幅なパワーアップを実現した。エグゾーストパイプは背圧を低減するためにCapristoがデザインしたもので、パフォーマンスを高めるだけでなくこのエンジン独特のサウンドも強調している。
シャシー内部の構造要素である新しいエクストラックシーケンシャル6段ギアボックスと後輪駆動の組み合わせによってパワーを制御し、コンパクト性、構造的連続性、高いねじり剛性を実現。ロールケージのない新世代カーボンファイバー・モノコックシャシーを採用したことで、1.66 hp/kgという他に類を見ないパワーウェイトレシオとなっている。
また、過酷なサーキット上でも最大限の敏捷性と安定性を確保するために、ギアボックスに直接取り付けられたプッシュロッド式リアサスペンションなど、レース用のプロトタイプに着想した運動学的なソリューションを採用。仕上げに、ブレンボが開発したブレーキディスクとキャリパーを備えるマグネシウム製リム(フロント19インチ、リア20インチ)に、特別開発のピレリ製スリックタイヤを装着している。
さらに、ランボルギーニのスクアドラ・コルセが持つGTレーシング経験を活かしたエアロダイナミクスは、250 km/hで1,200 kgというGT3マシンよりも高い効率性とダウンフォースレベルを実現。フロントボンネットにある、中央にリブを配したウラカン・レーシングカー特有のダブルエア・インテークが、ラジエーターから発せられる高温の空気の流れを分離し、ルーフに配置したエアスクープからの冷たい空気を運ぶという。
フロント部分にはスプリッターと2つのラテラル・エレメントがあり、サイドにあるエンジンとギアボックス冷却用のフローは、サイドシルに配置されたバーティカルフィンを使用することで最適化。エアロダイナミクスの仕上げには、調整可能な大型ダブル・プロファイルリアウイングを採用した。

内外のデザインはランボルギーニのデザイン部門、チェントロ・スティーレが担当

デザインは、スクアドラ・コルセ設立以降、ランボルギーニが生産するすべてのレーシングカーを手掛けてきたデザイン部門のチェントロ・スティーレによるもの。1970年代のプロトタイプが持つ魅力と、ランボルギーニのDNAを象徴するエレメントが融合した、流線形でありながらダイナミックなラインは、フロントのヘッドライトやルーフのエアスクープ、ステアリングを囲むエアベントを特徴とした六角形をイメージ。さらに、車体のカラーリングやコックピット内部で繰り返されるシンボライズなY字のデザインは、それぞれのエレメントにおける軽量、機能性、デザインの絶妙なバランスを象徴している。
インストルメントパネルとダッシュボードは、コックピットを囲んで耐荷重性とスタイル要素を兼ね備えた非対称のY字型カーボンで支えられており、ドライバーが究極のドライビングエクスペリエンスの中心となるデザインを採用。
ディスプレイ付マルチファンクション・ステアリングのデザインはF1ステアリングに着想したもので、未来的かつ合理的なデザインにより、ドライバーはリムから手を離すことなく、最高のエルゴノミクスと完璧なドライビングを獲得できる。
FIA (国際自動車連盟)の承認を受けた特製OMPシートにはカーボンシェルを使い、ドライバーを包み込んで快適な安全性と安定性を提供するという

オーナーにはスペシャルプログラムへの参加資格を伴う会員制クラブの入会資格を付与

Essenza SCV12のオーナーには、世界有数のサーキットで自身のハイパーカーを運転できるスペシャルプログラムへの参加資格を伴う会員制クラブの入会資格を付与。このプログラムには、Essenza SCV12クラブのためにサンタアガタ・ボロネーゼに新設したファクトリーでの保管サービスなどが含まれ、ユーザーのクルマはそれぞれ個室タイプのガレージに保管され、アプリから24時間いつでも愛車をモニタリングできるウェブカメラシステムなどの専用サービスが提供される。
さらにこのファクトリーにはフィットネスジムのプロ、Tecnobodyによる「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・ドライバーズラボ」が併設されていて、ランボルギーニ所属のレーシングドライバーたちが実践するものに近いフィットネストレーニングプログラムが体験できるという。
プログラムは2021年より、多くのFIA公認グレード1サーキットで開催される「arrive and drive」イベントとともに開始予定で、スクアドラ・コルセのテクニカルスタッフがアシスタントとして参加するほか、ル・マン24時間レースで5度の優勝経験がありドライビング指導にも定評のあるエマニュエル・ピロ氏、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセのファクトリードライバーを務めるマルコ・マペッリ氏のサポートも受けられる。
ランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEOは、「Essenza SCV12は、私たちのブランドがお届けできる、最高のサーキット・ドライビング・エクスペリエンスを象徴するもので、ランボルギーニのマシンとサーキットの路面との密接な関係に光を当てた、技術的な快挙でもあります。ランボルギーニは常に未来を見据えて新たなチャレンジを続けていくブランドですが、そのルーツや在り方を忘れることは決してありません。Essenza SCV12は、スーパースポーツカーのメーカーとしての形にとらわれないスピリットと、モータースポーツに対する揺るぎないパッションの完璧なコンビネーションです。」とコメントしている。
問い合わせ先

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