Porsche|ポルシェ 新モデル「Cajun」生産にともない、ライプツィヒ工場を拡張
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新モデル「Cajun」生産にともない、ライプツィヒ工場を拡張
ポルシェは、ライプツィヒ工場の2度目となる拡張工事が進められるなか着工式を開催。同時に、“カイエン ジュニア”と謳われる小型SUV「Cajun」の生産が2013年末に開始することが発表された。
Text by OPENERS
さらに1000人以上の雇用を確保
2002年の稼働開始以来、カイエンを中心に製造し、2009年からはパナメーラも作られるようになったライプツィヒ工場。ライプツィヒ市長 ブルクハルト・ユング氏が「1999年にポルシェがくだした決断は、この地域産業を生き返らせてくれました。ポルシェがこの地にあることで重要な企業が数多く集まったため、ライプツィヒは大きく活性化したのです」と語るように、農村地帯に立地している同工場は、経済、雇用などの面においても、大きな役割を果たしてきたと言える。ライプツィヒ工場では、竣工以来、約9年間で42万台以上の車輛を生産しており、ポルシェは、今日まで約2億8千万ユーロを投じているという。
先日、2度目となる拡張工事が進められるなか、政界および産業界から多数の来賓をむかえ着工式が開催された。式の席で、ポルシェ取締役会のメンバーであり生産部門の責任者でもあるヴォルフガング・ライムグルーバー氏は、「私たちは、ライプツィヒ工場でのハイパフォーマンススポーツカー、オフロードカーの生産台数を増やしたいと考えています。同時に、工場を最高水準のレベルに到達させ、品質戦略をさらに強化していきます」と述べた。
今回の拡張工事によって、ライプツィヒ工場の広さは17ヘクタールにまで拡大され、それにあたって1000人以上のあたらしい雇用が目論まれている。そしてこの拡張のおもたる目的が、ポルシェ市販車輛のモデルレンジにあたらしくくわわる、小型SUV「Cajun」の生産であることも同時に発表された。
Cajunとともに、新世代のカイエンも誕生?
Cajunにかんして、いまだに詳細は不明だが、“カイエン ジュニア”と言われるとおり、軽量かつコンパクトで、アウディ Q5とプラットフォームを共有する3ドアモデルであることが噂されている。最近の情報によると、エンジンのラインナップは最高出力220hpの2リッターTFSI、300hpまたは350hpを発生する3リッターV6、それから3種類のTDIエンジン、そして2リッターTFSIエンジンと電気モーターを組みあわせるハイブリッドシステムも導入されると言われている。
生産にかんしては、2013年末が予定されており、ポルシェはこれにあたって、さらに5億ユーロの追加投資をおこなうとしている。「ボクスターとともに、若い年齢層がターゲット」とポルシェが語っていることを考えると、やはり比較的リーズナブルな価格で販売されることが期待できそうだ。
また、Cajunとともに新世代のカイエンの誕生も示唆されている。7代目の911が発表されたのもつかの間、「新風を巻き起こす」と太鼓判をおすCajunとともに、今後もポルシェの動向から目が離せない。