Audi A4 allroad quattro|オフロードもこなす、優美なワゴン
CAR / NEWS
2015年4月20日

Audi A4 allroad quattro|オフロードもこなす、優美なワゴン

Audi A4 allroad quattro

オフロードもこなす、優美なワゴン

アウディが好調なセールスを記録するA4の新たなシリーズとして、A4オールロードクアトロを発表した。

文=ジラフ

A6 オールロードクワトロとおなじ文法

このモデルはDセグメントワゴンのなかでも、もっとも美しいと形容されるA4アバントにアウディの誇るフルタイム4WDや車高調整機構を搭載し、オフロードの走破性を格段に向上させたもの。すでにA6ベースのモデルは2代目を数えるが、今回、ひとつ下のクラスとなるA4シリーズにも新たにラインナップされたわけだ。

A4アバントに比べ、全高は60mm高くなり、フェンダーが大きく張り出したことで車幅も15mmワイドになった。オフロードでの走破性に直接寄与する最低地上高は180mmが確保される。ホイールベースは共通だが、トレッドは前1583mm、後1574mmと、A4アバントからそれぞれ33mm、39mm拡大している。

またアウトドアテイスト溢れるアンダーガード付き専用バンパーなどの採用により、よりSUV的のイメージが強調されているのも大きな特徴だ。

正式デビューは3月のジュネーブモーターショー

搭載されるエンジンはすべて直噴仕様で、ガソリン仕様の2.0リッター直4ターボの「TFSI」(最高出力211ps、最大トルク35.7kgm)は、0-100km/h加速が6.9秒、最高速度は230km/hを記録。くわえて欧州複合モード燃費でも12.3km/ℓと好記録をマークしている。

またディーゼル仕様でも、2.0リッター直4ターボの「TDI」(最高出力170ps、最大トルク35.7kgm)が、0-100km/h加速8.9秒、最高速度213km/h、欧州複合モード燃費で15.6km/ℓを実現。最高出力240ps、最大トルク51kgm を誇る3.0リッターV6ターボの『TDI』は、0-100km/h加速6.4秒、最高速度236km/h、欧州複合モード燃費で14.1km/ℓを記録しているという。

駆動方式は、もちろんアウディが誇る4WDシステム「クワトロ」を採用。走行状況によって前後の駆動力を65対35から15対85のあいだで可変させることが可能となる(基本は40対60)。

A4オールロードクワトロの正式発表は3月のジュネーブモーターショーで、ヨーロッパでの販売は6月ごろとアナウンスされている。

BRAND HISTORY
Audi(アウディ)のエンブレムは“フォーリングス”。その輪ひとつひとつが自動車メーカーのアウディ、DKW(デーカーヴェー)、ホルヒ、ヴァンダラーを表しているのはご存じだろう。いずれもザクセン州に本拠を置き、20世紀のはじめ、ドイツの自動車産業を牽引したブランドである。しかし、第一次世界大戦後に起きた世界恐慌の煽りをくらった4社は、生き残りをかけて、1932年にアウトウニオンを結成。DKWがモーターサイクルと小型車、ヴァンダラーが中型車、アウディが高級中型車、そして、ホルヒがラグジュアリーカーに特化する戦略をとることになった。

しかし、第二次世界大戦の敗戦により旧東ドイツのザクセンはロシアの占領下となり、アウトウニオンは消滅。これを見越して、旧西ドイツのバイエルン州インゴルシュタットに新生アウトウニオンが設立される。BMWやメルセデス・ベンツとちがい、工場のない状況からの苦しいスタートをしいられたアウトウニオンであったが、DKWデリバリーバンなどの生産により徐々に体力をつけていった。

1964年末にフォルクスワーゲン傘下に収まったアウトウニオンは、ほどなくしてアウディの名を冠した新型車を世に送り出す。そして1969年には、ネッカースウルムに本拠を置くNSU(“ヴァンケルエンジン”の開発で知られる)を合併し、アウディNSUアウトウニオンとなり、1985年からはアウディとして現在にいたる。クワトロをはじめとするテクノロジーと、モータースポーツ活動に裏付けられたダイナミック性能、エレガントなデザイン、そして、質感の高い仕上がりが、アウディの人気を牽引している。

           
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