新世代のホンダ製ハイブリッドカーがついにデビュー
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2015年4月20日

新世代のホンダ製ハイブリッドカーがついにデビュー

HONDA INSIGHT

新世代のホンダ製ハイブリッドカーがついにデビュー

ホンダは、5ナンバーサイズのボディに軽量・コンパクトな独創ハイブリッドシステム1.3リッター「i-VTEC」エンジン+「IMA」(インテグレーテッド・モーター・アシスト)を搭載した5ドアハッチバックの『インサイト』を5日に発表、6日から販売を開始した。

文=ジラフ

10・15モード走行で30km/ℓを実現

1999年9月に発売された初代インサイトは、近未来的なエアロフォルムをもつ2シーター・3ドアハッチバックだったが、新型インサイトは、5ドアハッチバックの5人乗車と、使い勝手が大幅に向上。

搭載されるハイブリッドユニットも、ベースエンジンを1リッター(70ps/5700rpm、9.4kgm/4800rpm)から1.3リッター(88ps/5800rpm、12.3kgm/4500rpm)に拡大し、パワーアップが図られている。もちろんアシストするモーター出力も、先代モデルの10ps、5.0kgmから14ps、8.0kgmへと強化している。

気になる燃費走行だが、JC08モード走行で26.0km/ℓ、10・15モード走行で30km/ℓを実現。これはボディ形状により空気抵抗を低減し、世界トップクラスのCD値(空気抗力係数)0.28を達成したことや、ホンダがもつ内燃機関の技術、たとえばインスパイアに採用された気筒数を切り替えるVCM技術を応用するなどして燃焼効率の向上を図った結果である。

価格は189万円から

またこのインサイトは、ユーザーが実際に運転したときの「実用燃費」を向上させるために、「エコアシスト(エコロジカル・ドライブ・アシスト・システム)」を全タイプに標準装備。

このシステムは、走行の状況によってメーターの色を変えエコドライブ度を知らせるアンビエントメーターのほかに、インパネの中央にあるマルチインフォメーション・ディスプレイ上では、エコドライブの状況を採点し、そのスコアをリーフ(葉)のアイコンで表示。このリーフを育てることでステージがアップするECOガイド機能も楽しめるという。

ホンダ純正のHDDインターナビシステムを使えは、燃費をよくするための走り方のアドバイスを得たり、全国のインサイト・オーナーのなかでのエコドライブランキングを知ることもできる。まるでゲーム感覚だが、これによってドライバーのエコドライブに対する意識を高めるだけでなく、継続させていこうという狙いがあるのだろう。これにくわえて、ボタンひとつでスロットルバルブやCVT、エアコンを協調制御する「ECONモード」も採用。燃費に対しては大きく貢献することはまちがいない。

そしてインサイトの大きさ。こちらは全長4390 ×全幅1695 ×全高1425 mm、ホイールベース2550mmと、先代よりも450mmも長いが、プリウス(同4445×1725×1490mm)に比べれば、ひとまわり小さく、まさしく「新時代コンパクトスタンダード」のコンセプトに合致したモデルといえるだろう。ボディは小さくともラゲッジスペースは、バッテリー類のコンパクト化、スペアタイヤレスにより、5名乗車時でも最大400リッターの容量を確保。ハッチバック型のハイブリッド車の荷室は小さいという、いままでの常識も打ち破ることとなった。

今回発売となったインサイトのトランスミッションはCVTで、駆動方式はFFのみ。価格は、189万円から221万円までと、先代モデルより20万円以上、ライバルのプリウスより40万円以上安いというから驚き。ハイブリッド車が、またひとつ身近になった。

Gタイプ/1.3リットルi-VTEC+IMA/CVT(ホンダマルチマチックS)/FF:189万円
Lタイプ/1.3リットルi-VTEC+IMA/CVT(ホンダマルチマチックS)/FF:205万円
LSタイプ/1.3リットルi-VTEC+IMA/CVT(ホンダマルチマチックS)+7スピードモード/FF:221万円

           
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