BMW、M50dとともに新型X5欧州販売開始|BMW
CAR / NEWS
2015年1月20日

BMW、M50dとともに新型X5欧州販売開始|BMW

BMW X5|ビー・エム・ダブリュー X5
3代目のX5は、3シリーズにつづく 一体感あるフロントフェイスを採用

新型X5、11月から欧州でデリバリーを開始

2006年のLAショーでワールドプレミアされたBMW X5が、7年ぶりにフルモデルチェンジを行い、11月から欧州での販売を開始する。注目はM社が手がけた、ハイパフォーマンスディーゼルモデル、「BMW X5 M50d」のラインナップである。

Text by SAKURAI Kenichi

11月16日から欧州でデリバリーを開始

すでに写真公開をおこなっている、アメリカ、サウスカロライナ州で生産される3代目「BMW X5(F15)」の欧州販売開始が2013年11月16日に決定した。発売開始当初は、既報のとおり「Mパフォーマンスモデル」の「BMW X5 M50d」をふくめ、3モデルがラインナップする。

繰り返しになるが、特徴的なSUVらしくマッシブなボディデザインは先代モデル(E70)からさらに進化し、空力特性にすぐれた洗練されたフォルムを得ている。フロントのオーバーハングを極力切り詰めて、タイヤを四隅に配置した踏ん張り感のあるアピアランスは初代X5(E53)など歴代X5に共通するもので、道を選ばないSUVらしいタフな印象をあたえてくれる。

キドニーグリルへと接続する一体感を持たせたヘッドライトを持つ、独自の存在感のあるフロントフェイスは、3シリーズ5シリーズなど、最新モデルとのデザイン上の関連もうかがわせる。ボディサイズは、全長4,886×全幅1,938×全高1,762 mm、ホイールベース2,933 mmと、現行モデルとほとんどかわらない数値だ。

水平基調のダッシュボードデザインは、現行モデルの流れをくむもので、このモチーフはドアトリムにまで連続する。ナビゲーションや各種設定をコントロールするお馴染みのiDriveには、ダッシュボード上で独立させた10.25インチのタッチコントロール式モニターが組みあわせられた。このレイアウトは、3代目のインテリアにおける特徴といえるだろう。

リアシートは、40:20:40の割合で分割可能な可倒式バックレストを採用し、多様なアレンジが可能。3列目シートもオプション設定した。ラゲッジルーム容量は650リットルから、最大1,870リットルまで拡大することができる。テールゲートの開閉は、リモコンでも運転席のスイッチからでも操作が可能なオートマチック テールゲート オペレーションを標準装備している。

安全装備の充実も3代目の特徴で、歩行者・動物検知機能とダイナミック ライト スポットがついたナイトビジョン、レーンチェンジ ウォーニング(車線変更警告システム)、前後方向および横方向ガイド機能付きのパーキングアシスト、360度画面表示のサラウンドビュー、レーン ディパーチャー ウォーニング(車線逸脱警告システム)、完全停止機能とストップ&ゴー機能付きアクティブ クルーズコントロール、ブレーキング機能付き衝突警告/歩行者警告機能のドライビングアシスト、車速とステアリングの舵角をアクティブ制御するトラフィックジャム アシスタント(高速道路渋滞アシスタント)つきのドライビングアシスト プラスなど、採用デバイスは枚挙に暇がない。

BMW X5 xDrive 50i|ビー・エム・ダブリュー xDrive 50i

BMW X5 xDrive 50i|ビー・エム・ダブリュー xDrive 50i

また、フルカラー表示が可能なBMWヘッドアップディスプレイ、さらに通信によるコンシェルジュ サービス、リモートサービス、インテリジェント エマージェンシー コール、リアルタイム トラフィック インフォメーション、インターネットアクセスのほか、日本語対応は未公表だが、車内でのFacebookやTwitterの利用が簡単におこなえるEメール/SMS/メモなどの音声入力機能付き口述筆記機能、オンライン エンターテイメントも用意。5シリーズ同様、オプションでバング&オルフセンのサラウンドオーディオシステムも設定されている。

BMW X5|ビー・エム・ダブリュー X5
3代目のX5は、3シリーズにつづく 一体感あるフロントフェイスを採用

新型X5、11月から欧州でデリバリーを開始 (2)

注目は「Mパフォーマンスモデル」

11月の販売開始時にラインナップするのは、トップモデルとなる新世代V8ガソリンエンジン(330kW(450ps))を搭載した「X5 xDrive50i」、直列6気筒ディーゼルエンジン(190kW(258ps))搭載の「X5 xDrive30d」にくわえ、M社が開発をおこなった、トリプルターボ付き直列6気筒ディーゼルエンジン(280kW(381ps))を搭載する「Mパフォーマンスモデル」のBMW X5「M50d」の3バリエーション。遅れて「X5 xDrive40d」、「X5 xDrive35i」、「X5 xDrive25d」のほか、CO2排出量149g/kmを誇る「X5 sDrive25d(後輪駆動)」がラインナップにくわわる予定である。

特に注目したいのは、「Mパフォーマンスモデル」の「BMW X5 M50d」だ。3.0リッターの排気量を持つコモンレール式の直噴直列6気筒に3基のターボチャージャー組み込み、最高280kW(381ps)のパワーと、最大で740Nm(75.4kgm)の絶大なるトルクを発生。トランスミッションは、8段ATを採用した。最高速度は250km/h(リミッター作動)、0-100km/h加速が5.3秒というMの名にふさわしい俊足を見せるいっぽうで、燃費は6.7ℓ/100km(リッターあたり14.9km)、CO2排出量は177g/kmとグリーン性能は高い。もちろんEU6に対応し、環境性能は犠牲にされていない。

BMW X5 M50d|ビー・エム・ダブリュー X5 M50d

BMW X5 M50d|ビー・エム・ダブリュー X5 M50d

BMW X5 M50d|ビー・エム・ダブリュー X5 M50d

BMW X5 M50d|ビー・エム・ダブリュー X5 M50d

「X5 M50d」のシャシーには、ダイナミックダンパーコントロールとエアサスペンション、電動パワーステアリングを含むアダプティブMサスペンション、Mライトアロイホイールと呼ばれるダブルスポークデザインのホイールは19インチサイズを標準装備している。もしも、もっとハードな走りを希望するなら、オプションでダイナミックアダプティブサスペンションパッケージの装着も可能。ピッチングやロールを抑制し、スポーティな走りを楽しめるという。

日本でも、今年12月にはデリバリーされるのではと噂される3代目のX5。おそらく11月の東京モーターショーで、実車を初披露すると予想される。

           
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