水素ハイブリッド搭載のラピードS登場|Aston Martin
Aston Martin Hydrogen Hybrid Rapide S|
アストンマーティン ハイドロゲン ハイブリッド ラピード S
水素ハイブリッド搭載のラピードS登場
今年1月のジュネーブモーターショー2013でデビューした、2014年モデルのアストンマーティン 「ラピードS」に、燃料を水素とガソリンが併用できるハイブリッドシステムを搭載したレーシングカーが登場した。
Text by OTSUKI Takuma(OPENERS)
ニュルブルクリンク24時間耐久レース仕様
アストンマーティンは、同社100周年の今年、ジュネーブモーターショーで、2014年モデルとしてフェイスリフトした「ラピードS」をベースに、水素とガソリンを燃料として併用することができるレーシングカーを発表、公開した。
「ハイドロゲン ハイブリッド ラピードS」と名付けられたこのレーシングカーは、5月にニュルブルクリンクで開催される「ADACチューリッヒ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間耐久レース)」への出場を視野に入れて開発されており、フロントに6リッターのV型12気筒ツインターボエンジンを搭載、後輪を駆動する。
通常のガソリンタンクとは別に、非常に高い強度を誇るカーボン製の水素タンクを、運転席横に2本、トランクルームに2本、合計4本搭載。350barの圧力で合計3.5kgの水素を貯蔵している。これは、水素燃料のみを使用して、ニュルブルクリンクの北コースをレーシングスピードで一周できるほどの量だという。
ガソリンのみを使用するモード、水素のみを使用するモード、そしてその両方をブレンドしてつかうモードの3種類のモードが存在し、状況に応じてマネジメントシステムが自動でモードを選択する。もちろん、水素のみを使用する場合、CO2排出量はゼロとなるし、ガソリンと水素をブレンドすることで確実にCO2排出量を削減できる。
この水素ハイブリッドラピードSのデビューを歓迎し、アストンマーティンのCEO ユーリッヒ・ベッツ博士は以下のように述べている。
「100周年を祝った今年、我々は興奮と革新、スタイルに彩られたこの100年を振りかえっているわけですが、この区切りの年は、この素晴らしいレーシングカーとともに、未来に目を向けるいい時期でもあります」
「Alset Globalとともに開発した、この驚くべきニューテクノロジーを24時間耐久レースという過酷な環境でお披露目するのは、ニュルブルクリンクを0エミッションで1ラップするという記録を打ち立てた、このクルマの信頼性と、スタッフの技術力の高さを証明するためです」
今年の5月。ニュルブルクリンクでの、ハイドロゲン ハイブリッド ラピード Sの活躍に期待したい。