進化した4ドアサルーン「ラピードS」を発表|Aston Martin
Aston Martin Rapide S|アストンマーティン ラピードS
進化した4ドアサルーン「ラピードS」を発表
アストンマーティンは、4ドアサルーンの「ラピード」にはじめてのマイナーチェンジを施し、1月23日、発表をおこなった。実車は3月のジュネーブショーで世界初公開となる予定だ。
Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)
17パーセントの出力向上
創立100周年という、記念すべき年を迎えたアストンマーティン。先に発表された、世界100台限定の「ヴァンキッシュ」記念モデルにつづき、英国ゲイドンからまたあらたなニュースが送られてきた。4ドアサルーン「ラピード」がマイナーチェンジを受け、パワーアップ版、「ラピードS」へと置きかわる。
アストンマーティンにとって史上初の4ドアとなったラピードは、クーペスタイルのエクステリアデザインに、独立4座のシートを備えたラグジュアリーGTカーとして、2009年のフランクフルトショーで、その姿をはじめてあらわした。
今回のマイナーチェンジにあたり、もっとも手をくわえられたのはピークパワーで17パーセントもの強化がほどこされた、5,935ccのV型12気筒エンジン。最高出力は、従来モデル比で81psのアップとなる558ps/6,750rpm、最大トルクは20Nmアップとなる620Nm/5,500rpmに。その結果、最高速度は303km/hから306km/h、0-100km/h加速に至っては、0.3秒短縮の4.9秒へと、大幅にそのパフォーマンスを向上させた。
出力向上にもかかわらず、ラピードSは、低燃費化、CO2排出量の低減という、近年のエンジン開発においては避けられない効率の面でも対応を進めている。燃費は8.45km/ℓ、CO2排出量は355g/kmから7パーセントの減となる332g/km。
シャシーは他のアストンマーティン モデル同様、第4世代となる押出アルミニウムの「VHプラットフォーム」。エンジンマウント位置は19mm低くされ、さらなる低重心化を実現した。トラクションをコントロールするDSCと、「ノーマル」「スポーツ」「トラック」の3つのことなるセッティングを選択できる、アダプティブ ダンピング システム(ADS)が組みあわされることで、よりスポーティな走りを可能とする。
エクステリアは、フロントグリルがより大型化され、リヤではダックテールの跳ね上がりがより強調された。また、オプションとして、フロントのリップスポイラー、リヤディフューザー、ミラーハウジングなど、各部がカーボン製となる「カーボン エクステリア パック」があらたに設定された。インテリアにかんしては、大幅な変更点はないが、ピアノブラックのトリムを採用したほか、クルマの快適性の善し悪しをはかる上で重要なNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)も大幅に改善されたという。
なお発売は、全世界146の正規ディーラーにて来月を予定。3月のジュネーブショーでワールドプレミアとなるはずだ。