マイルドハイブリッドのAMG「53シリーズ」を発表|Mercedes-AMG
Mercedes-AMG E 53 4MATIC +|メルセデスAMG E 53 4MATIC +
Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC +|メルセデスAMG CLS 53 4MATIC +
直6+マイルドハイブリッドのメルセデスAMG53シリーズ
メルセデス・ベンツ日本は9月6日、直列6気筒エンジンとISG(インテグレーテッド スターター ジェネレーター)、48V電気システム、電動スーパーチャージャー、四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を搭載したメルセデスAMGの新しいモデルシリーズ「AMG 53シリーズ」を発表した。モデルバリエーションとしては「Eクラス」(セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレ)と「CLS」があり、同日から注文受付を開始するという。
Text & Photographs by HARA Akira
パワートレーンは大排気量自然吸気エンジンのような仕上がり
発表会に登壇した同社の上野金太郎社長は、「この3ヵ月でリリースしたメルセデス各モデルはいずれも好調な売れ行きで、まず新型「Gクラス」は年内納車予定のものは完売。新型「CLS」はメルセデスの今後のデザインを示唆するもので、こちらも好調に推移。6,500箇所を改良した新型「Cクラス」も昨年を25パーセント上回る売れ行きだ」とした。そしてAMGについては、「エントリーモデルである43シリーズが販売を牽引しており、今回48V電気システムを組み合わせることによりパフォーマンス、快適性、ドライビングプレジャー、環境性能のバランスをさらにハイレベルで追求したのが53シリーズである」と説明した。
次に「53シリーズ」の特徴を紹介したのが、2012年に入社し、日本とドイツの架け橋として今年8月からマーケティング・コミュニケーション部AMG課に配属されたレナート・ニグマン氏だ。53シリーズ最大の特徴である直列6気筒エンジンとISG、48V電気システムによるパワートレーンについては流暢な日本語で「まさに大排気量自然吸気エンジンのようなパフォーマンスを発揮する」と言い切った。詳細を見ていこう。
ISGはエンジンとトランスミッションの間に配置した最高出力16kW、最大トルク250Nmの電気モーターで、オルタネーターとスターターの機能を兼ね備える。このモーターと48V電気システムを組み合わせることで、回生ブレーキによる発電と、約1kWhのリチウムイオンバッテリーへの充電、低回転域での動力補助を行う。また48Vまで高められた電気システムは、エンジン始動時の振動を抑えたスターターや、低回転を保持するアイドリング、最小限の時間で完了すギアチェンジを可能にし、効率性、快適性、静粛性に貢献するという。
また、フロントに搭載する3.0リッター直列6気筒「M256」型エンジンは、電化を前提として設計された初めてのパワーユニット。先行して採用された「S 450」のエンジンに大型ターボを組み合わせ、最高出力435PS(320kW)/6,100rpm、最大トルク520Nm/1,800-5,800rpmを発生(S450より、プラス68PS(50kW)、プラス20Nm)。これに、低回転域で過給を行う「電動スーパーチャージャー」を搭載し、先のISGと排気ターボチャージャーを組み合わせることで、あらゆる回転域で俊敏なエンジンレスポンスを可能にしたといい、0-100km/h加速4.5秒のパフォーマンスが公表されている。
Mercedes-AMG E 53 4MATIC +|メルセデスAMG E 53 4MATIC +
Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC +|メルセデスAMG CLS 53 4MATIC +
直6+マイルドハイブリッドのメルセデスAMG53シリーズ(2)
AMGらしいスポーティな内外装
駆動系には、ハイパフォーマンスエンジンのパワーを四輪に最適配分する四輪駆動システム「AMG 4MATIC +」を搭載。トルクを前後50:50から0:100の範囲で可変配分し、絶対的な安定性と思いのままのドライビングを実現するという。さらにマルチチャンバー型エアサスペンションの「AMG RIDE CONTROL +」により、各輪の減衰力が走行状況と路面状況に合わせて自動調整されるとともに、「コンフォート」「スポーツ」「スポーツプラス」の3モードの選択が可能になっている。
エクステリアでは、フロント部のデザインがモデルにより異なるのが特徴だ。グリルは「Eクラス セダン」「Eクラス ステーションワゴン」がダイヤモンド グリル、「Eクラ スクーペ」「Eクラス カブリオレ」と「CLS」がシルバークロームのツインブレード グリルを採用。フロントスポイラーはシルバークロームのスプリッターを備えるほか、エアインテーク部にはシルバークロームの水平フィンが2本ずつあしらわれ、標準モデルとの差別化が図られている。
サイドではCLSにはエアカーテンが装備されるほか、EクラスとCLSでデザインが異なる20インチのハイグロスブラック/シルバーのツートーン5ツインスポーク アルミホイールが装着される。リアではボディ同色のトランクリッド スポイラー リップ(ステーションワゴン以外)や大型リアディフューザー、円形デュアルエグゾースト エンドが目を引く。またCLSには新たにハイビームを補う「ウルトラハイビーム」を搭載。40km/h以上の速度で走行する際、約650メートル以上の距離に渡って1ルクスを上回る明るさで照射し、視認性を高めている。
インテリアでは、Eクラス、SクラスのAMG 63シリーズが採用するAMGパフォーマンス ステアリングホイールを装着するほか、「クラシック」「スポーツ」「プログレッシブ」の3つから好みで設定することができるコックピットディスプレー、エンジン/トランスミッションのオイル温度、前後/横方向の加速度、エンジン出力/トルク/過給圧などを表示するAMGメニューなどを備える。
価格はメルセデスAMG E 53 4MATIC +のセダンが1,202万円、同ステーションワゴンが1,239万円、同クーペが1,213万円、同カブリオレが1,268万円、メルセデスAMG CLS 53 4MATIC +が1,274万円。納車はEクラスのセダンとステーションワゴンが9月、CLSは10月、Eクラスクーペとカブリオレが11月を予定している。
メルセデスコール
0120-190-610