“月夜に映える” 日本向け限定車を12台限定販売|Bentley
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2017年2月17日

“月夜に映える” 日本向け限定車を12台限定販売|Bentley

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

“月夜に映える”日本向け限定車を12台限定販売

ベントレーモーターズジャパンは、日本向け限定車「コンチネンタル GT V8 S ムーンクラウド エディション」を12台限定で販売を開始した。価格は2,410万円。

Text & Photographs by UCHIDA Shunichi

ディーラーからの要望で作られた12台

ベントレーの2ドアクーペ「コンチネンタル GT V8 S」をベースとした「コンチネンタル GT V8 S ムーンクラウド エディション」のコンセプトは“月夜に映えるクルマ”だ。そこでまずボディカラーはムーンビーム、月の光と呼ばれるシルバーと、もっとも黒らしい黒のオニキスのデュオトーン(ツートーン)をまとっている。ちなみに日本においては、クーペとして初めてデュオトーンを採用したモデルだという。

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

インテリアも同様に黒を基調としており、ベルーガという黒のハイド(革)にピアノブラックのウッドパネルを使用。さらに、クラインブルーという青の差し色が施された。これは、「ちょうど月夜に浮かぶ雲が青く光るイメージを表現している」と述べるのは、ベントレー モーターズ ジャパン マーケティングPRマネージャーの横倉典氏だ。そうすることで、エレガントな印象を与えている。

このクラインブルーがあしらわれるのは、シート、ダッシュボード、ドア、ステアリングに施されるステッチや、フロアマット、トランクのカーペットのパイピング。またセンターコンソールに設置されているブライトリング製アナログ時計のフェイス部分にも差し色が入るほか、シートの刺繍も同様である。

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

“月夜に映える”日本向け限定車を12台限定販売(2)

隠された愉しみ

さらに、「ロンドンの紳士街、サビルローで仕立てられた上質のスーツは、一見地味に見えながらも、裏地は非常にこだわりを持って、意外と派手な色が施されていることが多いのです。これは、自分だけの楽しみとして、派手な色を仕込んでいるのです」と横倉氏は前置きしたうえで、「日本人も着物などに共通の感性を持っており、このムーンクラウド エディションでも自分だけの楽しみを実現しようと、ヒドン デライト インテリアを採用しました」と説明した。

このヒドン デライト インテリアは、本来フラッグシップサルーン「ミュルザンヌ」のみに用意される「マリナー」のオプションだが、今回は特別にコンチネンタルGTに用意されたもの。具体的にはアームレスト、クラフトウッドケース、グローブボックス リッドそれぞれの内側に前述のクラインブルーが施され、そこを開けてみてはじめてそのカラーに気づくという楽しみを持たせている。

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

インテリアで最も特徴的な細工は、助手席側ダッシュボードのジオメトリック、幾何学的に表現された模様だ。これは、雲をイメージした幾何学模様で、「ベントレーのクラシックなパネルの上に現代的なアートを織り込むことで、伝統と最先端が組み合わされた日本文化やラグジュアリー感が表現されている」という。この白い部分はマザーオブパール、白蝶貝から出来ている。

このムーンクラウド エディションは、日本のリテーラー(ディーラー)からの要望で作られたという。

「2015年に7台のみ作られた限定車、コンチネンタル GTスピード ブライトリング ジェットから着想を得て、デュオトーンが日本でも受けるのではないか、ぜひ作ってほしいという要望のもとに作られたクルマです」と横倉氏。ベントレーのオフィシャルパートナーであるブライトリング。そのアクロバットジェットチームが「ブライトリング ジェット」であり、この機体のデザインにインスピレーションを得て、コンチネンタルGTスピードをベースに制作された。このブライトリング ジェットで採用されたデュオトーンを、日本をイメージして再現したのである。

Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition|ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

“月夜に映える”日本向け限定車を12台限定販売(3)

ベントレーの限定車を手掛けるマリナーとは

今回、ムーンクラウドエディションを担当したのはベントレーのビスポークモデルや限定車を専門に手がけるプログラム「マリナー」によるもので、先の「コンチネンタル GT スピード ブライトリング ジェット」も同様だ。

もともとマリナーは、1559年に馬の鞍を制作する事業としてスタート。その後、馬車を製造。19世紀後半から20世紀に入るとクルマのコーチワークを専門に行う工房へと移り変わっていく。1923年の英国国際モーターショーで、マリナーはベントレー製3リッター2座席のビスポークを手がけた。これをきっかけにマリナーとベントレーの提携がはじまるのだ。その後、「Rタイプ コンチネンタル」など歴史的名車を製作していく。1959年にマリナーはロールスロイス・ベントレー グループ傘下に入り、両社のビスポーク部門として多くのクルマを手がけ、2002年には、エリザベス2世のために特注のリムジン車を製作納入した。

Bentley S2 Continental Sport Saloon by H.J.Mulliner

Bentley S2 Continental Sport Saloon by H.J.Mulliner

Bentley Mulsanne Grnd Limousine by Mulliner

Bentley Mulsanne Grand Limousine by Mulliner

現在マリナーは、例えば後席に備わるシャンパンクーラーや細かな装備品を担当するマリナーフィーチャーズ、限定車部門、ビスポーク部門、コーチビルディング部門の4つがあり、昨年のジュネーブモーターショーで発表した「グランドリムジン」もこのコーチビルディング部門が仕上げたもの。昨年マリナーは200台以上のクルマをユーザーの好むように仕上げたという。

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Bentley Continental GT V8S Mooncloud Edition
ベントレーコンチネンタル GT V8S ムーンクラウド エディション

ボディサイズ|全長 4,820 × 全幅 1,945 × 全高 1,400 mm
ホイールベース|2,745 mm
重量|2,380 kg
エンジン|3,992cc V型8気筒ツインターボ
最高出力| 389 kW(528 ps)/ 6,000 rpm
最大トルク|680 Nm(69.3 kgm)/1,700 rpm
圧縮比|9.3
ボア×ストローク|84.5 × 89.0
トランスミッション|8段オートマチック
駆動方式|4WD
サスペンション 前|4リンク
サスペンション 後|マルチリンク
タイヤ|275/35ZR21
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク
最高速度|309 km/h
0-100km/h加速|4.5 秒
最小回転直径|5.65 メートル
燃料タンク容量|90 リッター
燃費(EUサイクル 混合)|10.5 ℓ/100km(約9.5km/ℓ)
CO2排出量|246 g/km
トランク容量(VDA値)|358 リットル
価格|2,410 万円

           
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