さらに出力を増したV12ユニット

SLクラスのなかでもAMGの手がくわわり、高いパフォーマンスを発揮するSL63 AMGが、M157とよばれる5.5リッターV8ツインターボエンジンを搭載するのに対して、M275とよばれるエンジンをベースにAMGが開発した6リッターV12ツインターボエンジンを、先代同様に採用しているのが、今回発表された新SL65 AMGだ。このエンジンは先代でも450kWの最高出力を誇ったが、今回は463kW（630ps）/4,800-5,400rpmへと、さらに強化されている。最大トルクはギアの損耗を防ぐ理由もあって先代同様の1,000Nm。これを2,300-4,300rpmで発生する。

このM275 AMGエンジンが、新SLクラス同様、軽量化と高剛性化を同時に実現したオールアルミボディシェルにおさまり、結果、先代よりも170kg軽い新SL65 AMGは、0-100km/h加速4秒、0-200km/加速11.8秒の性能を獲得している。
また、このボディの軽量化にくわえ、先代の5段ATから7段ATとなるAMGスピードシフトプラス7Gトロニック トランスミッションへの変更、スタート/ストップ機能の採用、エンジンの高効率化、オルタネーターマネージメントの最適化などで、燃費は先代比17パーセント低減の11.6ℓ/100kmを達成。ツインブレードとよばれる、ラジエターグリルの間に2本のラインがはいったAMGブランドのフロントフェイスをもつモデルとしては、最速となった。

ドイツでの市場への投入は9月から。価格は23万6,334ユーロからだ。

SL 63 AMG
排気量｜5,980cc
ボア×ストローク｜ 82.6x93.0mm
圧縮率｜ 9.0:1
最高出力｜463kW(630ps)/4,800-5,400rpm
最大トルク｜1,000Nm/2,300-4,300rpm (リミッター作動のため)
燃費｜11.6ℓ/100km
CO2排出量｜270g/km
0-100km/h加速｜4.0秒
最高速度｜250km/h（リミッター作動のため）