プリウスの弟分「アクア」がデビュー!|トヨタ アクア|TOYOTA AQUA
TOYOTA AQUA|トヨタ アクア
世界一の低燃費を謳う
プリウスの弟分「アクア」がデビュー!
第42回東京モーターショーで参考出品されたトヨタのコンパクト ハイブリッドカー「アクア」が、12月26日に正式にリリースされた。
Text by ONO Taiji
10・15モード燃費40km/ℓを達成
トヨタ アクアの魅力は、なんといっても世界一を謳う低燃費性能だ。JC08モード燃費は、グレードを問わず35.4km/ℓ。ベーシックモデルの10・15モード燃費は実に40.km/ℓというから、内燃機関を使用する市販車としては確かに驚異的といえる。搭載するハイブリッドシステムは、トヨタ自慢の「THSII」。基本的な構成は、プリウスをはじめとするほかのトヨタ製ハイブリッド車と変わらないが、アクアのシステムはさらなる高効率化が図られている。
まずエンジンはアトキンソンサイクルの1.5リッターDOHC(最高出力74ps[54kW]/4800rpm、最大トルク11.3kg-m[111Nm]/3600~4400rpm)だが、ベースとなったプリウス用から約70%のパーツを新設計、吸排気系を中心にブラッシュアップされている。また、クールドEGR(排出ガス再循環)システムの採用によって圧縮比は13.4を達成。ガソリンエンジンとしては、トップレベルの高効率化を実現した。
組み合わせるハイブリッドトランスアクスルも、アクア用のブランニューだ。モーター(最高出力61ps[45Nm]、最大トルク17.2kg-m[169Nm])は大幅な小型・軽量化を実現、ギアトレインも刷新されたことでプリウス比で8kgの軽量化を達成している。一方、搭載するバッテリーはプリウスαで採用されたリチウムイオンではなくコンベンショナルなニッケル水素だが、こちらもあらたに小型・軽量化を実施。リアシート下に収められて低重心化にも貢献するバッテリーパックの重量は、プリウス比で1kg軽量化され、体積も20%低減されている。
カローラを凌ぐ室内空間
アクアのセールスポイントは低燃費性能だけではない。コンセプトに「2020年のコンパクトカー」を銘打つだけあって、パッケージングを筆頭とする“クルマの基本”もハイレベルだ。ボディサイズは全長3995×全幅1695×全高1445mmで、ホイールベースは2550mm。同じトヨタ車同士で比較すればヴィッツとカローラの中間に位置し、欧州Bセグメント相当となるが、室内空間はカローラを凌ぐレベルを実現。ハイブリッドシステムをコンパクトに収めたことで、ラゲッジスペースも通常時で305リッター(VDA測定値)とトップクラスの広さを確保している。
また、ハイブリッドシステム全体で100ps(73kW)のパワーに1.1トン弱という車重の組み合わせは必要にして十分以上の動力性能を発揮し、ハイブリッド車ならではの静粛性も魅力だという。
なお、気になる価格はベーシックな「L」で169万円。中堅の「S」が179万円で、最上級の「G」でも185万円と戦略的だ。月販目標は1万2000台というが、トヨタの販売力とこの商品性なら達成も容易だろう。
TOYOTA AQUA|トヨタ アクア
ボディサイズ|全長3,995×全幅1,695×全高1,445mm
ホイールベース|2,550mm
車両重量|1,050kg(G、Sは1,080kg)
エンジン|1,496cc直列4気筒DOHC+電気モーター
最高出力(エンジン)|54kW(74ps)/4,800rpm
最高出力(モーター)|45kW(61ps)
最大トルク(エンジン)|111Nm(11.3kgm)/3600~4400rpm
最大トルク(モーター)|169Nm(17.2kgm)
駆動方式|FF
トランスミッション|電気式無段変速機
JCO8モード燃費|35.4km/ℓ
CO2排出量|66g/km
価格|L:169万円 S:179万円 G:185万円