Audi A8|アウディ A8 モバイルシステム導入のプロトタイプ
Audi A8|アウディ A8
モバイルシステム導入のプロトタイプを発表
アウディは、A8に新世代のモバイルシステムを導入したプロトタイプのデモンストレーションをおこなった。
Text by OPENERS
LTEシステムの導入でクルマがモバイル化する
2011年1月、アウディはラスベガスにて開催されたConsumer Electronics Show 2011でプレゼンテーションをおこなった。国際的な家電ショーにおいては、アウディにとってこれが初の試みとなる。そのさいにアウディの最高経営責任者 ルパート・シュタートラーによって発表されたのが、2011年内のはやい段階で“LTE(ロング・ターム・エヴォリューション)テクノロジー”を導入したクルマをつくるということだった。
現在、日本でももっとも普及しているモバイル通信システムが「第三世代通信システム(3G)」であるが、それをさらに高度化したものがLTEシステムで、俗に「Super 3G」と言われていた。
このショーがおこなわれた数週間後、アウディと、同社と共同開発をしており、世界各国でのブロードバンドネットワーク構築などを事業とするアルカテル・ルーセント社によるデモンストレーションがおこなわれた。そこで公開されたのが、アウディ A8 LをベースにLTEテクノロジーを搭載したプロトタイプである。
アウディ A8は、アウディ車のラインナップのなかで旗艦モデルとも言えるプレミアムラグジュアリーサルーン。大型のボディをもちながら、精悍なデザイン、特別感のあるインテリア、走りなど、妥協のないつくりがほどこされ、そのうえパッドに文字を手書きすることで目的地を認識してくれるMMIタッチを装備するなど、先進技術も備えられた1台である。
LTEテクノロジーは、3Gよりも短時間で大量のデータを転送することが可能で、次世代の「4G」の橋渡し的な役割を担う普及段階の技術。このデモンストレーションの内容は、実際にプレゼンターである技術者がLTEテクノロジーを使用して、プロトタイプのA8 Lに高解像度のビデオライブを配信するというものだった。
「私たちはLTEテクノロジーをもちいることで、クルマ社会におけるネットワーキングでアドバンテージを拡大し、その戦略を強化するつもりです」とアウディ理事のマイケル・ディックは述べた。
市販車両への導入をぜひとも期待したい。