最後のヴェイロン、ジュネーブに登場|Bugatti
Bugatti Veyron 16.4 Grand Sport Vitesse "La Finale"
ブガッティ ヴェイロン 16.4 グランスポール ヴィッテス “ラ フィナーレ”
ザ・ラスト ヴェイロン
ブガッティは1,000psを超すスーパースポーツモデル「ヴェイロン」の最後の1台が完成したことを発表。ジュネーブモーターショーでこの「ラ フィナーレ」が“ワールドプレミア”する。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
計画どおり10年間で450台を完売
2005年に登場したブガッティ「ヴェイロン」は、W型16気筒エンジンを搭載し4輪を駆動するスーパースポーツカーだ。最終的に最高出力1,200ps、最大トルク1,500Nm、0-100km/h加速2.5秒というスペックを誇り、最高速度は市販車最速のワールドレコード431.072km/hを保有する。
ブガッティ ヴェイロンを開発するにあたり、4つの目標が掲げられたという。ひとつめは公道上で1,000ps以上の出力が得られること、ふたつめは400km/h以上の速度が出せること、3つめが0-100km/h加速を3秒以下で達成すること、そして最後のひとつが最大の難関で、これらスポーツカー並みの運動性能と同時に「オペラに乗って行けるほど」快適な乗り心地とスタイルをもつことだったという。
これらの要件を満たすべく、デザインや技術面でさまざまな困難を乗り越えて誕生したヴェイロンは、2005年当初は最高出力1,001psのクーペが登場、2008年にはオープンモデル「グランスポール」が追加された。2010年には最高出力が1,200psに引き上げられた「スーパースポーツ」になり、2012年にはそのオープンモデル「グランスポール ヴィッテス」へ引き継がれた。
最後の締めくくりとして、2014年からブガッティブランドにまつわる6人の英雄をモチーフにした一連の“レジェンドシリーズ”を限定モデルとして登場していたことも記憶にあたらしい。
そしてワールドプレミアから10年後の2015年、ついに当初の計画どおり最後の450台めがラインオフした。この「シャシーナンバー 450」をつけた最後の1台は“La Finale”と名付けられ、モルスハイムにあるブガッティのアトリエで保管されていた「シャシーナンバー 1」とともに、ジュネーブモーターショーのステージを飾る。