マイバッハ第2のモデルはリムジンモデル「プルマン」|Mercedes-Maybach
Mercedes-Maybach Pullmam|メルセデス・マイバッハ プルマン
マイバッハ第2のモデルはリムジンタイプの「プルマン」
メルセデス・ベンツは、ジュネーブモーターショーにおいて、サブブランドにあたるメルセデス・マイバッハから第2のモデル「プルマン」を発表する。長大なボディをもち、対面4座が可能な広々とした後席空間が与えられたこのモデルは、メルセデスを冠するブランド中で、もっともラグジュアリーなリムジンとなる。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
全長6.5メートル、もっとも豪華でもっとも長いメルセデス
昨年秋のロサンゼルス オートショーで発表されたメルセデス・ベンツのサブブランド、メルセデス・マイバッハから、第2のモデルとして登場するのは、ラグジュアリーなリムジン「プルマン」だ。
プルマンの名称は、19世紀中ごろから20世紀前半にアメリカで人気を博した豪華な列車に由来し、メルセデス・ベンツでは1965年に製造を開始したW100型「600」の1モデルとして使われ始めた。それ以来、非常に長いホイールベースとそれがもたらす広大な後席スペースをもつモデルに“プルマン”が与えられてきた。そして登場からちょうど50年を経た2015年、プルマンはメルセデス・マイバッハから独立したモデルとして発表される。
3月のジュネーブモーターショーで初披露されるメルセデス・マイバッハ プルマンのボディは全長6,499mmで、先に登場したメルセデス・マイバッハ「Sクラス」より1,053mmも長い。全高は1,598mm、ホイールベースが4,418mmという数値だ。
S クラスとプルマンのちがいはその後席にある。S クラスもじゅうぶんに広いが、とはいえ通常のサルーンを伸長した形状であるのに対し、プルマンは伸張したボディを活かして6名の乗車が可能。前席と後席はパーティションで仕切られ、後席に対面で4名が座ることができるリムジン仕様となっている。
この後席4座のうち、進行方向に向いて座る2席がオーナーや客人用のエグゼクティブシート、進行方向とは逆向きの2席は折り畳み可能なシートとなっている。エグゼクティブシートは、多彩な調節ができ、乗客にじゅうぶんなくつろぎをもたらす。バックレストは最大43.5度まで傾斜し、座面は高さと角度を個別に変更が可能。足元は角度と長さを変えられるレッグレストがつき、ヘッドレストには標準でエクストラクッションをそなえる。
前席と後席を区切るパーティションは、スイッチ操作で透明度を変更できるガラスでつくられており、電動で上下に開閉する。また、その手前には電動で格納される18.5インチ ワイドディスプレイも標準装備。
インテリアは、ドア内貼りやピラーはもちろん、ルーフライナーのみならずドアの縁やシートのコンソールまで最高級レザーで覆われる。このレザーのルーフには速度、時刻、外気温を表示するアナログ計器もそなわる。
オーディオには標準でBurnmaster製ハイエンドサラウンドサウンドシステムを採用。さらにアップグレード向けに、ハイエンド3Dサラウンドサウンドシステムも用意されている。
エンジンはメルセデス・マイバッハ S クラスとおなじく、5,980cc V型12気筒ツインターボを備え、最高出力390kW(530ps)を発生。830Nmもの最大トルクをわずか1,900rpmから発揮する。
大企業の重役をはじめ、国家元首や王族などVIPが乗ることを想定してつくられたリムジン「プルマン」は、パーソナライゼーションに広く対応しており、その価格おおよそ50万ユーロ(およそ6,700万円前後)からになるという。最初の1台は、2016年のはじめにデリバリーが予定されている。