プジョー、イグザルトの全貌を披露|Peugeot
Peugeot EXALT│プジョー イグザルト
プジョー、イグザルトの全貌を披露
2012年に発表した「ONYX(オニキス)」につづくスタディモデルとして、プジョーが北京モーターショーで発表する「EXALT(イグザルト)」。今回その詳細が明らかとなった。
Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)
フランスと中国の文化を融合した1台
プジョーは19日に幕を開ける北京モーターショーで初披露するコンセプトカー、「EXALT(イグザルト)」の詳細を開催に先駆け発表した。
ボディサイズは全長4.7m、全高1.3m、車輌重量は1,700kg。クーペスタイルの5ドアスポーツハッチとして制作されたこのイグザルトは、平面と直線の組み合わせをデザインの基調とし、アグレッシブで躍動感を与えると同時に柔らかさをも表現。無駄な素材を削ぎ落し、フランスと中国の文化を象徴するマテリアルを採用した特別な1台だ。
先日お伝えしたとおりこのイグザルトは、金属を無垢の状態にしたパートと、鮫肌のようなマテリアル加工がほどこされたCピラー以降(赤色の部分)のパートの2つで構成されたユニークなボディを持つ。このソリッドなボディの表面処理は、1920~1930年代に製造されたフランス車へのオマージュであり、長い自動車製造の歴史への情熱を表現したとプジョーは謳う。
いっぽう、シャークスキンと名付けられた後方部は、空気抵抗を減らし燃料消費を抑える目的のため採用されたもの。バイオミミクリ(生物模倣)、つまりサメの肌質と同様の形状をクルマに与えることで、エアロダイナミクスの改善を計ろうという試みだ。
リアゲートも特徴的で、開閉にはパンタグラフ式を採用。狭いスペースを効率的に活用できる仕組みになっている。力強いフロントグリルの中央に収まるライオンのエンブレムは、プジョーのアイコンとしてだけでなく、力と名声を表現する中国文化のシンボルとして、ふたつの意味が込められた。
Peugeot EXALT│プジョー イグザルト
プジョー、イグザルトの全貌を披露 (2)
ワールドプレミアの舞台は北京モーターショー
今回初公開となったインテリア。その眺めは圧巻だ。真っ先に目に飛び込んで着るのは、浮き彫り(レリーフ)がほどこされた黒檀の美しいドアトリム。そしてコックピットへ目を移せば、i-Cockpitと呼ばれるプジョー独自のインフォテイメントシステムを搭載した近未来的なデジタル計器とトグルスイッチが横一列に並ぶ。
シートは、エイジドレザー、カーボン、そして天然ウールをベースにしたデシン織りの新素材を組み合わせたバケットタイプのものが採用され、中国の伝統とフランスのモダンが融合した新感覚のキャビンに仕上げられた。
またユニークな装備として、イグザルトはピュアブルーと呼ばれる空気清浄システムが内蔵された。これはクルマが停止状態でかつ無人の場合のみ作動可能で、殺菌剤を散布することで、大気中に揮発する有機化学物質や微粒子を除去しキャビン内部を浄化するというもの。
搭載されるパワートレインは、1.6リッターガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせたプジョー独自の4WDハイブリッドシステム「Hybrid4」。これに6段ATのトランスミッションがそなわる。タイヤは20インチでミシュランのスポーツタイヤを装着。
イグザルトの姿が披露されるのは今月19日。北京モーターショー内プジョーブースで公開される予定だ。