新しいハイパフォーマンス クーペ

M6はBMWのラグジュアリークーペである6シリーズをベースに、BMW M社によるハイパフォーマンスチューンが施された特別なモデル。昨年4月に発表された6シリーズのモデルチェンジを受け、あたらしいM6クーペは今年3月のジュネーブ国際モーターショーにて、M6カブリオレは4月のニューヨーク国際オートショーにてそれぞれお披露目となった。

搭載されるエンジンは、BMWが特許をもつクロスバンク エキゾースト マニホールドや燃料直接噴射、バルブトロニックなどを組み合せたツインターボ付き4.4リッターV型8気筒。7,000回転まで一気に吹き上がる高回転型で、最高出力412kW(560ps)/6,000rpm、最大トルク680Nm(69.3kgm) /1,500-5,750rpmを発生させる。この大パワーで、7段M DCT Drivelogic（ダブルクラッチトランスミッション）を介して後輪を駆動し、0-100km/h加速はクーペで4.2秒、カブリオレで4.3秒という俊足を誇る。

詳細な内容は先日のレポートに譲るが、このハイパワーなエンジンとともに、軽量化のためのカーボンファイバー製ルーフや、駆動輪である左右後輪の動力配分を0-100パーセントの間で最適にコントロールし最大限のトラクションを得るアクティブMディファレンシャル、軽量化された対向6ピストン ブレーキキャリパーなどが採用されており、究極のドライビングダイナミクスを提供するとBMWは語る。

また、ハイパフォーマンスカーでありながらも時代の要請に応じた環境性能もあわせもっている。エンジンオートスタート/ストップ機能やブレーキエネルギー回生システムなどを搭載し、燃料消費量はNEDC測定値（新欧州ドライビングサイクルによる計測）で9.9ℓ/100km（およそ10.1km/ℓ）と、先代比で30パーセントもの向上を果たしている。

6シリーズには5ドア版となるグランクーペもジュネーブ国際モーターショーで発表されており、こちらも期待されるところだ。

日本での販売価格はM6クーペが1,695万円、M6カブリオレが1,760万円。M6クーペのデリバリーは10月、M6カブリオレはクーペよりも早く、7月を予定している。