新型ホンダ フィットのe:HEVとガソリンモデルに試乗|Honda
CAR / IMPRESSION
2020年6月30日

新型ホンダ フィットのe:HEVとガソリンモデルに試乗|Honda

静かでパワフルなHVモデル

次は、2モーターハイブリッドシステムの「i-MMD」改め「e:HEV」を搭載した「ネス」。「FITNESS(フィットネス)」からヒントを得たという名称の通り、ワンモーションスタイルのエクステリアは、ルナシルバーメタリックのボディにライムグリーンのアクセントをあしらったネス専用カラーで、「毎日をアクティブに過ごしたい人のため」というイメージ通りの仕上がりだ。
インテリアは外装色と同じカラーで構成されていて、統一感がある。心地よい視界や座り心地、使い心地はホームと同様。ネスは、シートの座面だけでなく、ダッシュボードに取り付けられたソフトパッドが専用の撥水シート仕様になっているので、アウトドアでも気兼ねなく使うことができるのだ。また、ハイブリッドモデルらしく後席にも充電用USBジャックが2つ備わっている。
肝心の走りだが、e:HEVのパフォーマンスは十分以上に満足がいくものだった。基本は最高出力80kW(109ps)/3,500~8,000rpm、最大トルク253Nm/0~3,000rpmの走行用モーターで前輪を駆動して走り、搭載する1.5リッター4気筒ガソリンエンジンは発電用モーターを充電するために使用されるシステム。低速から大トルクのモーターで走るので、街中での走りはパワフルかつ静かだ。リチウムイオン電池は容量がそれほど大きくないため、走行中はたびたび充電のためにエンジンが始動するけれども、ノイジーではない。
一方、高速道路では、クラッチによって最高出力72kW(98ps)/5,600~6,400rpm、最大トルク127Nm/4,500~5,000rpmのエンジンがタイヤを駆動し、モーターがこれをサポートする状態に。モーターを充電するよりもエンジンで走る方が効率が良いためで、パワーフローの様子はモニターで確認することができる。
シフトレバーを回生ブレーキが効くBモードに入れると、アクセルだけで車速がコントロールできるワンペダルに近い走りができるので、これもちょっと楽しい。車重はガソリンより110kg重い1,200kg。加速を強力なモーターで行うので軽快感が損なわれておらず、落ち着いたサスペンションの動きで快適な「乗り心地」を提供してくれるのだ。
当日の平均燃費である23.9km/ℓは、WLTPモードの公称値27.4km/ℓよりは低い数値だったが、航続可能距離は絶えず700km以上を示していたので、ロングドライブに強そうだ。
標準装備の安全運転支援システム「Honda SENSING」のアダプティブ・クルーズコントロールは、ステアリングポスト右の2ボタンでセットできる。高速道路の80km/hでは、LKAS(車線維持支援システム)によって車線の真ん中をきちんとキープして走ってくれるほか、試乗日に大渋滞していた首都高速湾岸線の極低速ノロノロ運転でも追従運転を続けてくれる全車速対応式なので、これは使えるシステムだと確信できた。
価格はガソリンエンジンの「ホーム」が171万8,000円、e:HEVの「ネス」が222万7,500円というように、同時期にデビューしたトヨタ「ヤリス」より平均して低い設定になっている。4つの心地よさ以外に、これもフィットの強みかもしれない。
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