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CAR /
IMPRESSION
2021年11月29日
トヨタ カローラクロスに試乗──ライバルにとって大きな脅威になることは間違いない|TOYOTA
TOYOTA COROLLA CROSS|トヨタ カローラクロス
実用性抜群、コスパも優れたカローラクロスに試乗
1966年の東京モーターショーでデビューしたトヨタの小型車「カローラ」。55年という長い歴史の中ではセダンだけでなく、レビンなどのクーペモデル、カローラⅡなどのハッチバックモデル、スパシオ、ルミオンなどの車内空間優先モデル、カローラワゴンやフィールダーなどのワゴンモデルと、時代やユーザーのニーズに応えるべく様々なボディタイプが生まれてきており、グローバルの累計販売台数はすでに5,000万台を超えているという。
そんなカローラにも、ついにシリーズ初のSUVタイプが登場した。「カローラクロス」がそれである。開発コンセプトは「新空間・新感覚COROLLA」。グローバルモデルとして開発されたカローラクロスは、昨年からタイで販売が開始されて話題に。すぐに日本への導入が噂され、ついに今年9月に発売に漕ぎ着けた。そこで今回、カローラクロスのハイブリッド4WDモデルに乗ってみた。
そんなカローラにも、ついにシリーズ初のSUVタイプが登場した。「カローラクロス」がそれである。開発コンセプトは「新空間・新感覚COROLLA」。グローバルモデルとして開発されたカローラクロスは、昨年からタイで販売が開始されて話題に。すぐに日本への導入が噂され、ついに今年9月に発売に漕ぎ着けた。そこで今回、カローラクロスのハイブリッド4WDモデルに乗ってみた。
Text & Photographs by HARA Akira
日本専用のデザインを採用
試乗したのはカローラクロスのSグレード。98ps/142Nmを発生する1.8リッター直4ガソリンエンジンと72ps/163Nmのモーターでフロントを駆動し、7.2ps/55Nmのモーターでリアを駆動するハイブリッドE-Fourの4WD仕様だ。
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ボディは全長4,490×全幅1,825×全高1,620mm、ホイールベース2,640mm。シリーズ共通のTNGA「GA-C」プラットフォームを採用しながら、日本専用モデルとなった他のカローラが車幅を1,745mmに抑えているのに対し、カローラクロスの幅はグローバルモデルらしく1,800mm超えのまま。SUVの背の高さもあいまって、間近でみるとCセグメント内のクルマとしては少し大き目のサイズであることを意識させてくれる。
その一方で、フロントグリルの表情を日本専用モデルとしてデザイン変更しているのが面白い。海外版ではヘッドライトと同じ高さに開口部があるブラックの大型グリルのセンターに楕円のトヨタエンブレムを取り付けたシンプルな形状だったに対して、国内版はグリル位置を一段下げ、上部カバーのセンターにカローラ(花の冠の意)の専用エンブレムを装着している。現行カローラにも取り付けられているこのマークは、55年前の初代カローラのそれを彷彿させるデザインで、なかなか良いのである。
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サイドは張り出した前後フェンダーや樹脂製のホイールアーチがSUVらしさを強調していて、リアハッチ右側にはハイブリッドシナジードライブのバッヂ、左側にはお馴染みの「COROLLA」の名称と、それより大きなフォントの「CROSS」のロゴが装着されている。
インテリアは余分なゴテゴテがなく、カローラらしいすっきりとしたもの。少し高めのアイポイントと、Aピラーの先端部分に視界を設けた位置に取り付けられたドアミラーによって、ドライバーズシートからの見晴らしがとてもいい。
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リアシートはリクライニング機構付きで足元空間も十分に確保されていて、パッセンジャーから不満が出ることはないだろう。ラゲッジは通常で487リッターあり、シートを倒せば中央に10cmほどの段差ができてしまうけれども、ロードバイクの搭載が可能になるほどの広大な空間が出現する。専用設計の高機能収納ボックス「ラゲージアクティブボックス」(オプション)を使用すれば、荷物が車外から見えない状態で収納できたり、床面が全面フラットになったりするらしい。ファブリックシートやトリムのカラーはシンプルなブラック基調ながら、プアな感じは全くない。