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2022年3月8日
新型トヨタ ヴォクシーに試乗──走りと快適性が大幅に進化|TOYOTA
全車速追従機能つきのレーダークルーズコントロールに感心
一方で、「トヨタセイフティセンス」と名づけられた、安全性と運転支援技術を統合したシステム(オプション)も、印象深い。とりわけ私が感心したのは、「プロアクティブドライビングアシスト」。ナビゲーションシステムの地図を連動して、車両が自動的に減速する。
先行車に近づいた場合、アクセルペダルに載せている足の力をゆるめると、ぐっと強い減速が行われる。坂道の下りでも、減速支援を使って、先行車に同じ車間距離を保ちながら走行していくのだ。
全車速追従機能つきのレーダークルーズコントロール(オプション)も、今回の試乗中は的確に作動。車線内の位置やカーブでの曲がり方など、まったく不安なし。感心した。高速道路などでは、ウィンカーレバーと連動して、周囲の車両の速度や距離に応じて加速や減速をしながら車線変更支援が行われる。それはあいにく経験できなかったが、頼りになりそうだ。
室内の静粛性は高い。ロードノイズもウィンドウやルーフからの風の音も、うるさく聞こえない。オプションの、12スピーカーの「ディスプレイオーディオPlus」の再生能力も高く、低音を強調しながら若々しい音を聴かせてくれる。インディーロックも、ちょっと古いジャズも、楽しめる。空間としての作りがいいのだなあと感心。
機能的に使いたい人も、当然、考慮に入れている。2850mmのホイールベースをフルに使いきったという感じのパッケージングは上手だ。3列目のシートを設置していても荷室スペースは確保されている。一方、簡単に跳ね上げが(設置とともに)できる3列目シートも大人が使える。これにも感心させられた。
パワートレインは、2リッターガソリンと、今回ここで書いたハイブリッドの2種類。ともに、前輪駆動と4輪駆動が用意される。ガソリン仕様は機械式4WDで、ハイブリッドは後輪をモーターで駆動する方式。
販売の初速的には、ハイブリッドの4WD(E-four)の動きがいいようだ。今回いろいろ乗り較べてみた結果、個人的には普段使いには、ハイブリッドの前輪駆動でいいと思った。
価格は、ベースモデルともいえるガソリンの前輪駆動「ノア」の「X」(267万円)からスタート。よりアグレッシブな外観で、従来ミニバンに興味をもたなかった層へのアピールを図ったという「ヴォクシー」は「S-G」(309万円)がスターティングプライス。
ハイブリッドは「ノアX」前輪駆動が305万円から、ヴォクシー「S-G」前輪駆動が344万円からとなる。4WD仕様は、ノアで327万円、ヴォクシーだと366万円から。
ベースモデルに加えて、オプションパッケージが多いのも特徴的だ。電動スライドドアや電動テールゲートや第2列のキャプテンシートのオットマンなどで構成される「快適利便パッケージHigh」(これは欲しい)は15万1800円のエクストラだ。加えて「ディスプレイオーディオPlus」(19万300円)も欲しい。あれこれ自分仕様を考えられるのが、このクルマの楽しみかもしれない。
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