新型レンジローバーに試乗──まさに世界一ぜいたくなSUVといえる出来映え|Land Rover

レンジローバー SV P530(SWB)

CAR / IMPRESSION
2022年5月23日

新型レンジローバーに試乗──まさに世界一ぜいたくなSUVといえる出来映え|Land Rover

思わず興奮してしまうほど素晴らしいインテリア

新型レンジローバーの真骨頂は、リアシート、ともいえる。新型はとにかく凝っている。いくつもバリエーションがあり、使い勝手に応じて選べるのもメリット。先に触れた通り、サイズの異なるボディが用意されたのはその一例。
レンジローバー SV P530(SWB)
さらに「オートバイオグラフィ」や「SV」といった上級車種は、インテリアが素晴らしい。後席は2人乗りと割り切り、贅を尽くしている。「リアエグゼクティブクラスコンフォートプラスシート」が装備され、センターアームレスト内蔵のコントローラーで、ヒーター、クーラー、マッサージなどが操作できる。
「リアエグゼクティブクラスコンフォートプラスシート」のリクライング機能では最大40度まで背もたれが倒れるうえに、前席に組み込まれている足のせオットマンも使える。後席で長距離移動が多いという人も(世界的に)多いようで、ありがたい機能だろう。
レンジローバー SV P530(SWB)
私は普段、試乗会ではもっぱらステアリングホイールを握る仕事になるので、後席の乗り心地を体験する機会にはそうそう恵まれていない。トヨタ センチュリーも操縦した印象については言えても、後席の居心地になると難しい。という具合。
レンジローバーでは、サンフランシスコ空港から市内までなど、限られた区間であるものの、リアシートの体験ができた。一言でいうと、数多くの面で快適。ドアを開けてのぞき込んだだけで、これな何なんだ、とその仕上げに興奮してしまった。
音が静か(音楽の再生音はいい)、足元のカーペットがふかふかで振動は足裏からもシートからも伝わってこない、シートをおもいきりリクラインさせると、わざわざこの仕様を選ぶエグゼクティブの気持ちが、私にも分かる気がした。
3列目のシートは、標準サイズと謳われるだけあって、ガマンを強いられる窮屈さはない。2列目のシートを電動で動かして大きなスペースがつくれるので、アクセスも楽だ。
とりわけ北米では、子どもたちを乗せてサッカーに出かけるサッカーマミーをはじめ、3列シート車の需要が高いという。レンジローバーでサッカーの練習場に乗りつけるなんて、なんともぜいたく。うらやましいではないか。
内装の仕様は多岐にわたるので、カラーや素材のコンビネーションを含めて設定していくのは、そうとう楽しいだろう。ウルトラファブリックやデンマークのクバドラ社のウール素材など、レザーフリーのインテリアも充実していて、昨今の欧米の富裕層が興味を示す、いわゆるビーガン化(脱レザー化)にも対応している。
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