新型レンジローバーに試乗──まさに世界一ぜいたくなSUVといえる出来映え|Land Rover
CAR / IMPRESSION
2022年5月23日

新型レンジローバーに試乗──まさに世界一ぜいたくなSUVといえる出来映え|Land Rover

当面は4.4リッターV8と3リッターディーゼルのみの導入

ナパバレー周辺で操縦できたのは、4.4リッターV型8気筒エンジン搭載「P530」と、3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンの「MHEV D300」だ。後者はスタート時などにモーターを使ってCO2の発生量を抑制するマイルドハイブリッドである。
面白いのは、エンジンによって、けっこうキャラクターが異なるところ。
4.4リッターV8エンジンは、390kW(530ps)の最高出力と750Nmもの最大トルクを持つ。ごく低回転域から力がたっぷりと感じられ、アクセルペダルを強く踏む必要なく、どんなときもパワフルな加速が味わえる。メーカーによると静止から100km/hまで加速するのに4.8秒しかかからないという。まるでスポーツカーなみだ。
レンジローバーを操縦したときに印象深いのは、揺れるボディだ。足まわりの設定があえてソフトめに振ってあるせいだ。ドイツの高性能SUVに慣れた人だと、最初とまどいがあるかもしれない。でも、ふわりふわりとした乗り心地にはすぐ慣れるし、いったん慣れると、とてもいい感じだ。
ナパバレー周辺のゆるやかなカーブが続く丘陵地帯を流すには、まことに合っている。日本でレンジローバーに興味をもつ人は、多くがこのV8モデルを選ぶとか。誤った選択にはならないだろう。
一方、3リッター6気筒ディーゼルは、日本でのもうひとつの柱だ。221kW(300ps)の最高出力に、650Nmの最大トルクを持つこのエンジンも、かなりよく出来ている。
マイルドハイブリッドシステムのおかげで、発進が実にスムーズ。そのあとはスムーズな回転マナーのおかげで、ディーゼルとは思えないほど気持ちよく加速していける。騒音はまったく気にならない。
もうひとつ、ディーゼル搭載の「D300 MHEV」のよさは、ハンドリング。ノーズが軽めのぶん、動きも軽やかだ。カーブを走るときにすいすいと軽快に右へ左へ、ドライブする私の意思通りに走らせられるし、足まわりの設定とのマッチングもよい。
海外で試乗していると、コウフンしてしまって、何でもよく思えてしまうこともある。でも、新型レンジローバーは、実際に、乗れば乗るのほど愛着が増していくクルマだったので、日本でもきっといろいろな意味で満足度が高いだろう。
レンジローバー D300 MHEV
ここまで書いてきたように、動力性能と快適装備の充実ぶりで、世界一ぜいたくなSUVともいえる新型レンジローバー。日本では、世界的な部品供給不足などのあおりで、当面、下記のモデル(のみ)が導入されるそうだ。直列6気筒ガソリンエンジン車は販売されない。
・SEディーゼル MHEV D300(3.0リッター 直列6気筒300ps)1687万円
・HSE ディーゼル MHEV  D300(3.0リッター 直列6気筒 300ps)1806万円
・AUTOBIOGRAPHY ディーゼル MHEV D300(3.0リッター 直列6気筒 300ps)2031万円
・SV ガソリン V8  P530(4.4リッター V型8気筒 530ps)2568万円
・SV ロングホイールベース V8  P530(4.4リッター V型8気筒 530ps)2858万円

RangeRover SV P530(LWB)|レンジローバー SV P530(LWB)

  • ボディサイズ|全長5,258×全幅2,209×全高1,870mm
  • ホイールベース|3,197mm
  • エンジン|4395ccV型8気筒ガソリン
  • 最高出力|390kW(530ps)@5500〜6000rpm
  • 最大トルク|750Nm@1800〜4600rpm
  • 駆動方式|全輪駆動
  • 価格|2858万円

RangeRover D300 MHEV|レンジローバー D300 MHEV

  • ボディサイズ|全長5,058×全幅2,209×全高1,870mm
  • ホイールベース|2,997mm
  • エンジン|2997cc 直列6気筒ディーゼル
  • 最高出力|221kW(300ps)@4000rpm
  • 最大トルク|650Nm@1500〜2500rpm
  • 駆動方式|全輪駆動
  • 価格|1687万円
問い合わせ先

ランドローバーコール
Tel.0120-18-5568(9:00-18:00、土日祝日を除く)
https://www.landrover.co.jp/

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