打倒ヤリスクロス&ヴェゼル?──e-POWERとプロパイロットを搭載した日産「キックス」に試乗|NISSAN
CAR / IMPRESSION
2021年5月18日

打倒ヤリスクロス&ヴェゼル?──e-POWERとプロパイロットを搭載した日産「キックス」に試乗|NISSAN

スペースは余裕たっぷり

クーペライクなスタイルだったジュークに対して、四角い形状で、かつちょっと大きめのBセグメントサイズを採用したキックスは、スペース的にも余裕がある。彩度の高いオレンジを配したシートは「ゼログラビティシート」という名前がつけられるだけあって、クッションもたっぷりありプルンとした表皮の当たり具合がいい感じだ。
ドライバーの眼前にはアナログのスピードメーターと7インチ液晶を組み合わせたメーターナセルがあり、その横にはパッドに埋め込まれた9インチナビ。シフトレバーは丸型を採用していたノートに比べて、SUVらしくてかっこいいレバー式になっている。その周囲には、スターターボタン、EVモードスイッチ、e-POWERモードスイッチ、電動パーキングボタンが配置されている。
フロントシートの背面形状を少しくぼませることで、後席のニールームは600mmを確保。座面が前席より少し高いので、見晴らしがいい。ルーフがまっすぐ後ろまで伸びているので、頭上の圧迫感もない。ラゲッジルーム容量はクラストップレベルの423リッター。9インチゴルフバッグなら3つ、大型スーツケースなら2個、Mサイズのスーツケースなら4個を詰め込むことができる。また分割可倒式シートをアレンジすると、後席に人が座った状態で長いものを簡単に載せることができるし、全部倒すと広大な空間が出現する。後席の座面が高いせいで中央に段差ができてしまい、フルフラットにはならないのは唯一のマイナスポイントか。
バリエーションが少なく(試乗車の他には、ベーシックな275万9,900円の「X」だけ)、4WD仕様がないので、ライバルに販売台数で差をつけられているキックス。とはいえ電動化の「e-POWER」システムや、運転支援の「プロパイロット」システムは、アーリーアダプターにもしっかり“刺さる”技術だから、ぜひ一度乗って確かめていただきたい。
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