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2021年12月10日
BMW 318i ツーリングに試乗──運転する楽しみを与えてくれるという点で傑出したワゴン|BMW
奇麗に上の回転域まで回る気持ちのいいエンジン
今となっては、2リッターはむしろ“大”排気量。エンジンは実用上十分。数値上では最大トルクは250Nmとつつましい方かもしれない。でも、普通の路上だったら、交通の流れをリードできる。
ものすごい加速力ではないものの、奇麗に上の回転域まで回るエンジンで、気持ちよくトルクが増していく感覚は、クルマ好きだったら、いいなあと思ってくれるんじゃないかと私は思っている。
いまステーションワゴンというと、メルセデス・ベンツCクラス、アウディA4、ボルボV60といった欧州勢に加えて、スバル・レヴォーグ、マツダ6など、けっこういいクルマがそろっている。
運転支援システムにおいても、3シリーズは、高性能3眼カメラ、高性能プロセッサー、それにレーダーを備え、たとえば、 BMWが最初に認可を取得した「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」も搭載している。
BMWは走りを何より追求するメーカーというイメージを持っている人もいるかもしれない。実際は、テクノロジーの面でかなり先を行っている。昨今だんだん増えてきている会話式コマンドも、実はBMWが先頭にたって開発してきた技術だ。
標準装備となる「パーキング・アシスタント」も、3シリーズで最初に採用された技術である。車両が直前に前進したルートを(メートル最大 50メートル まで車両が記憶。後退する必要が生じたとき、操作によって、同じルートを正確に戻る「リバース・ アシスト機能」が組み込まれている。
「日本に多数点在する細い道での対向車とのすれ違いに困った際など、安全かつ正確に、元のルートに復帰することが可能となる」とはBMWジャパンの言。
ボタンを押してギアをリバースに入れてブレーキペダルから足を離すと、まさにドライバーが操作したとおりのルートを後退していく。私はあいにく今の3シリーズを所有したことがないので、実際の使い勝手が分からないものの、きっとありがたいという思いをしたオーナーも少なからずいるのではと推測している。
「318iツーリング」の価格は523万円。燃費はWLTCモードで13.3km/L。まずまずといったところか。何はともあれ、運転する楽しみを与えてくれるという点で、傑出したものがあるステーションワゴンである。
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