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2021年9月14日
110ファンにとって大いなる朗報──新型ディフェンダー110のディーゼルモデルに試乗|Land Rover
Land Rover Defender 110 D300|ランドローバー ディフェンダー 110 D300
新型ディフェンダー110のディーゼルモデルに試乗
2019年にフランクフルトモーターショーでデビューしたランドローバー「ディフェンダー」。そのロングホイールベース版たる「110」に追加された待望のディーゼルモデル「D300」に試乗した。
Text by FUMIO Ogawa|Photographs by KAWANO Atsuki
全長約5メートルの車体が、すっと軽快に走り出す
長いあいだ納車待ちが続くほど人気のランドローバー ディフェンダー。7人乗り仕様もある4ドア「110(ワンテン)」に、2021年夏に日本に入ってきたディーゼルエンジンモデルが、人気に拍車をかけているとか。実際、乗るとそれもよく分かる出来のよさなのだ。
「D300」と名づけられたディーゼルエンジン車は、3リッター6気筒。先に「レンジローバーイヴォーク」などには2リッター4気筒ディーゼルが搭載され、日本でも販売されているものの、ドライブフィールといって、運転したときの気持ちよさでいったら、圧倒的に今回の3リッターディーゼルに軍配が上がる。
どんなふうかというと、まず、走り出しから実にスムーズ。車体の重さを感じさせず、アクセルペダルを軽く踏み込んだだけで、全長約5メートルの車体が、すっと軽快に走り出すのには驚くほどだ。
秘密は、エンジンに搭載された小さな電気モーターにある。マイルドハイブリッドといい、昨今、発進時のアクセルペダル踏み込みによる燃費悪化を避けるために効果ありと、世界的なトレンドになっている技術だ。
走り出して、ある程度エンジン回転が上がってからは、モーターはお休み。このディフェンダーD300の場合、トルクが650Nmと、とても太いので、エンジン回転が1000rpmを超えれば、実に気持ちのよい加速がフルに味わえる。
ディーゼルエンジンであるものの、4000rpmを超えるまでアクセルペダルへの反応もよく、クルマとドライバーとの一体感をしっかり生み出してくれる。これがこのD300の、もう一つの美点だと思う。
従来の2リッター4気筒エンジンは、パワー的にこのクルマにはやや荷が重いかなと思っていただけに、今回の3リッターディーゼルは、110ファンにとって、大いなる朗報だと思う。