スタイリスト長澤実香とマガジニスト北原徹が語る、現代に蘇った“甘い生活” FIAT 500C(チンクエチェントシー) ドルチェヴィータの魅力|FIAT
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2020年12月2日

スタイリスト長澤実香とマガジニスト北原徹が語る、現代に蘇った“甘い生活” FIAT 500C(チンクエチェントシー) ドルチェヴィータの魅力|FIAT

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フィアット500 ドルチェヴィータには乗りたくなるパワーがある

長澤 映画「LA DOLCE VITA」でもフィアット500は出てきますね。
北原 一瞬って感じだけれどね。フェリーニの名作とこのクルマってどう思う?
長澤 当時のブルジョアの世界が描かれているわけですよね。ただ、贅沢とか豪華とかに目がいきがちですが、私はこの中に描かれたリベラルな生き方が気になります。
北原 「快楽とアバンチュール」ってDVDのコメントにあるけれど(笑)。
長澤 そこにばかり目がいくけれど、イタリア人特有の普通じゃいられない感覚があると思うんですよ。自由なスタイルという感じです。
北原 深く聞いてみたいね。
長澤 クルマを造る側の人は、ほとんどの場合、目的とか燃費とか流線型とか形式的なことに捕らわれて造っていると思うくらいどこか普通で、結果的にみんな同じところに行きついていると思うんです。だけれど、この実用主義優先の現代において、このフィアット500は人の個性になりうるクルマだと思うんです。
北原 唯一無二だよね。
長澤 男性ってファッションとして個性を見せる部分はどうしても腕時計とクルマになってしまう。だけれど、クルマにはどうしても実用性という部分も出てきてしまいますよね。フィアットの開発者はまずワクワクするクルマを造りたかったんではないかと思うのです。「これくらいの現実感をこのクルマに込めました。だからこのデザインになりました」というスタートではなく、「こういうデザインのクルマに乗りたい」から始まっている気がするんです。
北原 それは分かる! 洋服でもこういうのが流行っているとか、こっちのほうが売れるから、という理屈で作るブランドもあるけれど、自分が着たいとか自分が格好良く、もしくは彼氏、彼女に着てほしい服というのを作っているほうが服そのものにパワーもあるし、着たくなる服が多いよね。
長澤 そう! それなんです。このクルマには乗りたくなるパワーがあるんですよ。ワクワクする気持ちを大事にしてくれるというか。
北原 映画でも主人公のマルチェロは毎日をワクワクしていたくて、ドキドキが欲しくてローマの夜を楽しんだのかもしれない。
長澤 楽しく乗れるクルマじゃないと! だって、クルマは最高のプライベートな空間なんですから。自分のライフスタイルの重要な一部分だと思っています。
北原 大音量で音楽聴いたり、家ではできないこともできるし、プライベートな話も話しやすかったりするしね。
長澤 クルマと一緒にいるときは、私にとってとっても大事な時間なんです。一人で良い音楽を聴いたり、本を読んだり、考えごとしたり、子どもやパートナーと長旅をしたり。だからインテリアも含め好きな空間であってほしい。若い子だってそうだと思いますよ。彼女や彼氏を隣に乗せてもいいし、一人で良い音楽を聴いたり、本を読んだり、考えごとをしたり。
北原 ただの移動の道具ではないってことだよね。
長澤 移動するプライベートルームってくらいです(笑)。自宅に住んでいる若い女子は一人暮らしをするよりお気に入りのクルマを買いなさい、と言いたいです。
北原 分かる。ドルチェヴィータは女子向きのインテリアですよね。
長澤 流線型だ、未来っぽいとか言われますが、このドルチェヴィータの丸身はどこか懐かしくて古き良き自動車を感じさせます。自分のファッションに合わせて、クルマを選ぶことも大事だけれど、クルマに合わせてファッションを楽しむのも大事なんですよ。ドルチェヴィータのインテリアは今日の我々のファッションのキーワード、モノクロはもちろん合うんですが、ベージュやブラウンのスタイリングも楽しめると思いますよ。
北原 白地に赤いラインが随所にデザインされているけれど、ヨーロッパの麻のテーブルクロスによくある色合いを感じるなぁ。雑貨屋さんで買ってきたのがうちにあるわ。ほどよいオフホワイトのシート(イタリアの高級ブランド「ポルトローナ・フラウ」のレザーを使用した専用シート)も良いよね。高級感がありながら、どこかカジュアル。まさにエレガントカジュアル! ポパイ時代の僕のコピーライティングだけれどね。
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