フィアット 500──時代を切り拓くクリエイターが選ぶ、イタリアの小さな名車<岡崎裕子>編|FIAT
CAR / FEATURES
2022年3月9日

フィアット 500──時代を切り拓くクリエイターが選ぶ、イタリアの小さな名車<岡崎裕子>編|FIAT

Presented by FIAT

FIAT 500|フィアット チンクエチェント

陶芸家・岡崎裕子さんの感性にフィットする、日常に彩りを与えてくれるクルマ

フィアット 500は、ただの移動の道具ではなく、人の感性に訴えるタイプのクルマだ。では、感性の豊かなクリエイターの心に、このクルマはどのように響くのだろう。陶芸家として活躍する岡崎裕子さんのアトリエを、フィアット 500で訪ねた。

Text by SATO Takeshi|Photographs by MAEDA Akira

創作と生活を切り替えるための時間

フィアット 500と対面した陶芸家の岡崎裕子さんは「この辺りでよく見かけるので、どんなクルマだろうって気になっていたんですよ」と言いながら、シチリア オレンジのボディを興味深そうに見つめた。この辺り、というのは岡崎さんのアトリエがある神奈川県横須賀市のことで、実際、アトリエに到着するまでの間にも信号待ちをしているフィアット 500を見かけた。
豊かな自然に囲まれた岡崎さんのアトリエにて。海からもほど近い
「サソリのエンブレムを付けているクルマにもすれ違いますね。そうか、あれはアバルトというんですね」
フィアット 500に乗り込んだ岡崎さんの第一声は、「アメリカ映画に出てくるジュークボックスみたいです」というものだった。
「ボディと同色のカラーが、インテリアにも使われているのがジュークボックスっぽいです。あと、スピードメーターの数字のフォントや、オフホワイトのハンドルなど、全体がちょっとレトロなデザインで統一されていて、気分が上がります。私は、毎日かなりの時間を運転するので、乗るだけでテンションを高めてくれるクルマは好きですね」
岡崎さんはご自宅のある横浜から横須賀のアトリエまで、片道1時間ほどの道のりを週に4回ほど往復しているのだという。
「でも、運転は苦にならないどころかむしろ好きで、学生時代は実家のクルマに友だちを乗せて旅行していましたし、茨城県の笠間市で修業していたころは15万円の中古車を買って師匠の作業場に通っていましたから」
岡崎さんが陶芸家になるまでの道のりは、一本道ではなかった。大学卒業後、アパレルブランドのイッセイ ミヤケで3年間、広報を担当した後に退職、笠間市の陶芸家、森田榮一氏に師事したのだ。
「フィアット 500は運転していてとても楽しいクルマですね」
フィアット 500のエンジンを始動して、目指すは「UNDER THE PALMO HAYAMA」という、葉山の海に面したカフェスペース。こちらで4月に開催する予定のグループ展の打ち合わせを行うためだ。
毎日運転しているというだけあって、岡崎さんは海辺のワインディングロードで軽快なハンドルさばきを見せる。
「このあたりでフィアット 500が多い理由が分かりました。ほら、道が狭くてすれ違いに気を使う場所も多いじゃないですか。小回りが利くこのクルマは、三浦半島にジャストサイズですね」
横浜と横須賀を往復する生活を送る岡崎さんは、ハンドルを握りながら「クルマで過ごす時間はすごく大事です」と語った。
「自宅からアトリエに向かうときは、仕事の段取りやタイムスケジュールを考えていますね。アトリエに着いた瞬間に、すぐに作業に取り掛かりたいと思っているので。アトリエから自宅に帰るときは、テンションが上っていたり疲れていたりするので、本当だったらカフェにでも寄ってほっとしたいところです。でも、いまの生活だとその時間が捻出できないので、好きな音楽を聴いたりしながらクールダウンしています」
なるほど、岡崎さんにとってクルマで過ごす時間は、アーティストと生活者としの気持ちを切り替えるという、貴重な役割を担っているのだ。
岡崎さんは「こんなにかわいくて、鮮やかな色で、運転しても楽しいクルマだから、テンションが上がります」と、フィアット 500に感心することしきり。もし岡崎さんがこのクルマに乗るようになったら、創作と生活の切り替えがさらに鮮やかなものになるかもしれない。
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