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2022年11月18日
プロサングエが日本上陸──フェラーリジャパン社長が語る、同車がSUVではない理由|Ferrari
Ferrari Purosangue|フェラーリ プロサングエ
フェラーリジャパン社長 フェデリコ・パストレッリ氏が語る、プロサングエの新しさ
フェラーリ初となる4ドア 4シーターモデル「プロサングエ」のジャパンプレミアが11月8日、世界遺産にも登録されている京都を代表する古刹「仁和寺」で開催された。会場では、フェラーリジャパン社長 フェデリコ・パストレッリ氏に話を伺う機会を得たので、氏の話も交えながら改めてプロサングエについてリポートする。
Text by YAMAGUCHI Koichi|Photographs by Ferrari Japan
どんな道でもフェラーリのパッションを楽しめる
一般的には、フェラーリ初のSUVとして注目されているプロサングエ。フェラーリ史上最も広いキャビンを誇るフル4シーターの4ドアボディは、全長4,973mm、全幅2,028mm、そしてホイールベースは3,018mm。いずれもポルシェ カイエンより大きい。全高はカイエンより100mmほど低いが、2ドアながらフル4シーターの4WDモデルとして話題を集めたフェラーリGTC4ルッソよりも200mmも高い。
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しかし、プロサングエのプレスリリースには、「SUV」の文字はいっさい存在しない。あえてパストレッリ氏にこのクルマはSUVなのか尋ねると、やはり「ノー」との答えが返ってきた。
「プロサングエはあくまでもスポーツカーなのです。これまでのモデルと変わらないフェラーリのDNAを持っているからです。ただし、4ドア 4シーターということで、少し異なる特徴を持っています。4人が乗車でき、どんなコンディションの道でも従来のモデルと変わらないフェラーリのパッションを堪能できる新しいモデルなのです」
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「プロサングエでは街乗りはもちろんのこと、砂まじりの道や雪道、カントリーサイドなどどんなシーンでも、家族とともに広々と快適な車内空間を楽しんでいただくことができます」とパストレッリ氏。仮に自身がオーナーならば、家族とともに北海道にスキーに行きたいという。
その一方で、フェラーリとしてのDNAを尊重すべく、開発陣は一切の妥協を排したとも語る。
「イタリア語で純血種(=サラブレッド)を意味するプロサングエという車名自体が、フェラーリのDNAを受け継いでいることを表しているのです」
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その象徴ともいえるのが、新開発の6,496cc V型12気筒エンジンなのだそうだ。2002年デビューの「エンツォ・フェラーリ」に搭載されたV12の進化形ともいえる同ユニットは、最高出力725cv/7,750rpm、最大トルク716Nm/6,250rpmというアウトプットを誇りながら、2,000rpmで最大トルクの80%を発揮するフレキシビリティも備えている。
このアイコニックなパワーユニットをフロントミッドの低い位置にマウントし、8段デュアルクラッチをリアデフと一体化させたトラスアクスル方式を採用。さらに、GTC4ルッソと同様のパワー・トランスファー・ユニット(PTU)をエンジンの前方に組み合わせ前輪を駆動するユニークな4WDシステムを採用することで、前後重量配分は49:51を実現している。パストレッリ氏が語るフェラーリのDNAは、こうしたところにも現れているといえるだろう。