プロサングエが日本上陸──フェラーリジャパン社長が語る、同車がSUVではない理由|Ferrari
CAR / FEATURES
2022年11月18日

プロサングエが日本上陸──フェラーリジャパン社長が語る、同車がSUVではない理由|Ferrari

サステナビリティはフェラーリにとってメインのタスクである

さて、夜の帳が下りると、仁和寺の境内に設置された大きな特設ステージに、V12のサウンドを轟かせながらプロサングエが登場した。
確かに全高は既存のフェラーリより明らかに高く、SUVと呼びたくなるシルエットだ。しかし、従来のフロントエンジン・モデルに通じるロングノーズ & セットバックしたキャビンのクーペボディは、抑揚のあるなめらかな曲面で構成されていて、フェラーリの一員であることを感じさせる。
ちなみに観音開きのリアドアを採用したのは、乗降性の向上と、ボディを可能な限りコンパクトに仕上げるためなのだそうだ。
キャビンはというと、昨今のフェラーリのGT系モデルと変わらず豪奢な印象だ。フロントと同様に完全に独立したフルバケットタイプのリアシートは、大人が快適に過ごせるくらいゆったりとしたスペースが確保されている。内張りのアルカンターラには認証取得のリサイクルポリエステルを用いるなど、サステナビリティへのアプローチもなされているという。
「サステナビリティは、フェラーリにとって非常に重要なテーマです。メインとなるタスクであり、ゴールでもあります。プロダクトだけはなく、ディーラーネットワークも含め会社が取り組む全てにわたって厳格な目標を設定し、その向上に取り組んでいます」
パストレッリ氏がそう語るとおり、今やフェラーリにとってもサステナビリティは避けては通れない道なのだ。
「プロダクトに関しては、私たちは2026年には60%、2030年には40%というロードマップを描いて電動化は目指していきます。とはいえ、それはあくまで電動車の割合が増えるということであって、エンジンはこれからも造り続けていきます」
ところで、フェラーリ初のフル4シーター 4WDモデルであるFFおよびGTC4ルッソを導入した際には、新規顧客の開拓につながり、オーナーの平均年齢層も10歳ほど若返ったと聞いたことがある。プロサングエでは、どのようなユーザーをターゲットとしているのだろうか。
「既存のお客様から多くのリクエストをいただいていますので、まずはそうしたお客様との関係を大事にしていきたいと思っています。もちろんそれ以外のお客様にも、このクルマを通して、新たにフェラーリファミリーの一員になっていただきたいと考えています」
具体的な数字は明らかにできないが、ジャパンプレミアの時点ですでにかなりのオーダーをいただいているとパストレッリ氏はいう。世界的なSUVブームの波はフェラーリにも押し寄せているようだ。
Spec
Ferrari Purosangue|フェラーリプロサングエ

ボディサイズ|全長 4,973 × 全幅 2,028 ×全高1,589 mm
ホイールベース|3,018mm
トレッド前/後|1,665 / 1,632mm
車両乾燥重量|2,033kg
重量配分 前/後|49% / 51%
エンジン|6,496 cc 65°V型12気筒DOHC
最高出力|725cv/7,750最大トルク|740Nm / 6,250rpm
最大トルク|716Nm/6,250rpm
最高許容回転数|8,250rpm
圧縮比|13.6:1
トランスミッション|8段F1デュアルクラッチ
駆動方式|4WD
タイヤ 前/後|255/35R22 / 315/30R23
乾燥パワーウェイトレシオ|2.80kg/cv
0-100km/h加速|3.3秒
0-200km/h加速|10.6秒
200km/h-0km/h|129m
最高速度|310km/h
問い合わせ先

フェラーリ

https://auto.ferrari.com/
https://www.ferrari.com/ja-JP/

50 件
                      
Photo Gallery