あなたのクルマ見せてください|岡部哲也 × ジープ グランドチェロキー
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2015年4月15日

あなたのクルマ見せてください|岡部哲也 × ジープ グランドチェロキー

第6回 岡部哲也 × ジープ グランドチェロキー

自分のおもいに近づく走りが出来るクルマ

日本アルペンスキー界最大のスーパースターとして知られる岡部哲也氏。日本人ではじめてFIS ワールドカップの表彰台に上がり、3度のオリンピック出場を果たした活躍は、いまも記憶に残り、世界を目指すスキーヤーの憧れになっている。現在はTV解説やコメンテーターとして活動する傍ら、スキースクールを主宰し後進を育成、ジープのアンバサダーも務める。世界を舞台に戦った岡部氏に、現在の愛車である「ジープ グランドチェロキー リミテッド」と、自らのクルマとの関わりを語って頂いた。

Text by SAKURAI KenichiPhotographs by TSUKAHARA Takaaki

ジープのアンバサダー岡部哲也氏

スキーのFISワールドカップにおいて日本人ではじめて表彰台に立ち、現在まで日本人最高位となる2位に入賞。カルガリー、アルベールビル、そしてリレハンメルと、3度のオリンピック出場を果たした輝かしい経歴を持つ岡部哲也氏。現在はプロスキーヤーとして軽井沢プリンスホテルスキー場にて「岡部哲也スキースクール」を主宰しながら、TV放映されるアルペンスキーやワールドカップのコメンテーターや解説などのほか、スキー場の顧問なども務めている。

フォルクスワーゲン ビートルにはじまったこれまでの愛車の数はかなりのもので、実にマニアックなクルマ遍歴をお持ちだ。例えばこれまでの愛車をざっと紹介するならば、「トヨタ セリカGT4」、「BMW M3」、ポルシェ911は「993」と「997」に乗り、さらにメルセデス・ベンツは「E55 AMG」、アウディは「A6 アバント」と「TT」、SUV系は「トヨタ シグナス」、「レンジローバー ヴォーグ」、「レンジローバー スポーツ」、「ボルボ V70」と、とても覚えきれないほどの車種が挙がった。代表を務める株式会社ネーヴェの社用車を含めると、その数はさらに増える。

記憶をたどりながら、過去愛車にした車種を順番に挙げ、「自分で言うのも何ですが、結構乗ってますね」と笑う岡部氏。ユニークなのは、「BMW M3」と「ポルシェ 911」を同時に所有して、その走りを楽しんでいたということだ。実に本格派で、マニアックなチョイスといえる。欧州で活動していた現役時代には、時間があれば大会やトレーニングの合間を見て、WRCやF1レースも観戦していたという。これは、もはや立派なカーガイである。

「最近では居住性や快適性、(仕事で使う)道具や荷物を(どれだけ)積めるかという点も重視するようになりましたが、昔はずっとマニュアル車を中心に乗っていました。本当に走るのが好き……だったんですね」と、笑った。

「峠にもしょっちゅう行きましたし、スキーの大会から大会にも、欧州内はほとんどクルマで移動していました。スペインからオーストリアまで、千何百キロをクルマで移動したりするのは普通でした。仲間にクルマ好きが多くて、時間があるとみんなでパイロンを立てて、8の字でドリフトターンをやってみたり(笑)。欧州では本当に良く走りました」と、現役時代を少し懐かしんだ様子だった。

第6回 岡部哲也 × ジープ グランドチェロキー

自分のおもいに近づく走りが出来るクルマ (2)

乗り心地も内装もラグジュアリー

現在の愛車となった「ジープ グランドチェロキー」は、「ジープ ラングラー」からの乗り換えだ。ジープのアンバサダーを務める岡部氏の、移動のほとんどをこのグランドチェロキーが供にするという。

「東京と(岡部哲也スキースクールの会場である)軽井沢の往復は、ほぼクルマです。例えば日曜日にスクールが終わって、月曜日朝には都内にいなくてはならないというスケジュールも少なくないので、移動はどうしても夜になります。ゲレンデで使う荷物を結構多く積めて、翌日に運転の疲れを残したくない。そうした時、安全で快適に、さらに体への負担を最小限に移動できるのがグランドチェロキーです」

マイナーチェンジで精悍な顔つきに変わった岡部氏の愛車「グランドチェロキー リミテッド」は、210kW(286ps)の3.6リッターV6エンジンを搭載。伝統的な悪路走破性にさらに磨きをかけた、アクセル、トランスミッション、トランスファー、トラクションコントロール、スタビリティコントロールなど、実に12もの走行マネージメントシステムを連携させるセレクテレインシステムを採用する。

シフトレバー下のロータリースイッチには、サンド、マッド、オート、スノー、ロックの5つのモードが用意され、それぞれのシチュエーションで「グランドチェロキー」が最適なパフォーマンスを披露してくれる。そのジープならではの類い希なる走破性は、特筆すべきものである。

オンシーズンたる冬場、オフィスとゲレンデを移動するビジネスでの使用はもちろんのこと、夏はゴルフ、ファミリーでの移動も多いという岡部氏。同乗者の居住性や快適性も、クルマの選択肢として大切な要素である。最近の愛車にはSUVが多いのはそのためで、中でもジープは、そうした使い方にベストマッチなのだという。

「ジープというと多くの人のイメージは、未だにチェロキー(2代目:XJ)かもしれませんが、シープもおおきく進化しています。特にグランドチェロキーは、SUVではあるものの、乗り心地も内装もラグジュアリー。はじめて乗った人はその広さに驚きます。大きく使いやすいタッチパネルは、見やすいし安全性も高いと感じます。スキーをクルマの屋根ではなく、室内に入れたいほうなので、スキーを余裕で収納できて便利にアレンジできるラゲッジスペースも気に入っているポイントです」

第6回 岡部哲也 × ジープ グランドチェロキー

自分のおもいに近づく走りが出来るクルマ (3)

ひと言でいってとてもカッコ良いですよね(笑)

岡部氏は、居住空間、移動空間、そして実用性の面でもグランドチェロキーはとても魅力的な存在であるという。しかしそれ以上にスタイリングと走りのパフォーマンスへの評価が高い。

「最初はそこからかも知れませんが(グランドチェロキーは)、正面からだけでなく、360度、どの角度から見ても実にスタイリッシュ。ひと言でいってとてもカッコ良いですよね(笑)。全体のバランスが良く、SUVというスタイリングをとても上手に表現しているような気がします」

いっぽう、走りは「トルクがあって走りやすいのは当然で、足回りの感じもピッタリくるというか、とても運転が楽しいクルマです。履き心地のいいシューズとおなじようなイメージとでも言えば、分かりやすいかも知れません。クルマのしっかり感が常に感じられますし、コーナリングからの立ち上がりや、ブレーキングでの挙動が掴みやすいとおもいます」と、岡部氏。

「グランドチェロキーは、スキーに例えるのならエッジの効いた走りをSUVなのにちゃんと味わえ、(自分で)コントロールしやすいというフィーリングですね。足回りがしっかりしていて、スムーズに(コーナーを)回れる。とにかく安定感がありますよね。ワインディングでは8段(AT)のパドルシフトを使って、マニュアル(モード)で走るのも楽しいんです。むしろマニュアル操作をすると、自分のおもいに近づく走りができるのでついついそうやって走ってしまいます。快適にドライブでき、(グランドチェロキーとの)一体感が味わえるので。そんなときは、ボディの大きなSUVであることを感じさせないですね。」

これまでマニュアル車を乗り継ぎ、アルプスのワインディングや独のアウトバーンを走り抜けてきた岡部氏ならではのコメントには説得力を感じる。快適にドライブできるという言葉は、額面どおりの「コンフォータブル」という意味ではなく、この場合は「自分の意思に忠実なスポーツドライビングが楽しめて快感」と捉えるのが正しいだろう。

あるときは疲れ知らずのビジネスエクスプレスとして、あるときは大切な家族と荷物を載せるファミリーカーとして、そしてあるときはワインディングで意のままにコーナリングを楽しませるスポーツカーとしてカーガイの岡部氏を満足させている愛車ジープ グランドチェロキー リミテッド。

日本のアルペンスキー界の顔と言うべき、ウィンタースポーツのプロフェッショナルに相応しい相棒として、これほどのピッタリくるクルマは他にないかも知れない。

岡部哲也 | OKABE Tetsuya
1965年5月15日北海道小樽市生まれ。全国中学生スキー大会GSLで優勝しナショナルチーム入り、ワールドカップ出場を果たす。1983年の世界ジュニア世界選手権の6位に入賞。高校卒業後、デサントに入社し、欧州にベースを移す。1985年のワールドカップで初入賞15位を皮切りに、1987年の最終戦では日本人最高位となる4位に入賞。翌1988年に、現在までの日本人最高位となる2位に輝く。カルガリー、アルベールビル、そしてリレハンメルと、3度のオリンピック出場を果たす。軽井沢プリンスホテルスキー場にて「岡部哲也スキースクール」を主宰し、スキー場の顧問なども務めるほか、TV放映されるアルペンスキーやワールドカップのコメンテーターや解説者として活躍する。

           
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