Audi R8 e-tron|アウディ R8 eトロン
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2015年3月3日

Audi R8 e-tron|アウディ R8 eトロン

Audi R8 e-tron|アウディ R8 eトロン

フラッグシップスポーツのeトロンが登場

アウディは「R8」をベースにしたEVスポーツカー「R8 eトロン クワトロ」を2012年の後半に市販化することを決定した。

文=ジラフ

クワトロ+4モーターで、最高出力313psを発揮

アウディ車史において、唯一のミドシップレイアウトをとるフラッグシップスポーツカーとして、現アウディラインナップの頂点にたつ「R8」。そのEVバージョンである「R8 eトロン クワトロ」は、2012年の市販が予定されており、メルセデス・ベンツ SLS AMG E-セルのライバル車として目されている。前後アクスルにそれぞれ2個、合計4個のモーターを搭載することで、最高出力313ps、最大トルク45.9kgmというR8の4.2リッターに引けを取らない数値を記録する。

Audi R8 e-tron|アウディ R8 eトロン Photo02

Audi R8 e-tron|アウディ R8 eトロン Photo03

また、パワートレインに、アウディ十八番の4輪駆動システム“クワトロ”が組みあわされることで、0-100km/h加速4.8秒、最高速200km/h(リミッター作動)というパフォーマンスを実現するという。2次電池には、蓄電容量53KWhのリチウムイオンバッテリーを採用。これにより、最大航続距離250kmを確保。充電には、急速充電器で2.5時間、また家庭用電源でも6~8時間程度でフル充電が済んでしまう。

R8 eトロン クワトロのくわしいディテールは、動画共有サイトで確認することが可能。あらたなるスポーツモデルの映像でその走りを確認していただきたい。

BRAND HISTORY
Audi(アウディ)のエンブレムは“フォーリングス”。その輪ひとつひとつが自動車メーカーのアウディ、DKW(デーカーヴェー)、ホルヒ、ヴァンダラーをあらわしているのはご存知だろう。いずれもザクセン州に本拠を置き、20世紀のはじめ、ドイツの自動車産業を牽引したブランドである。しかし、第一次世界大戦後に起きた世界恐慌の煽りをくらった4社は、生き残りをかけて、1932年にアウトウニオンを結成。DKWがモーターサイクルと小型車、ヴァンダラーが中型車、アウディが高級中型車、そして、ホルヒがラグジュアリーカーに特化する戦略をとることになった。

しかし、第二次世界大戦の敗戦により旧東ドイツのザクセンはロシアの占領下となり、アウトウニオンは消滅。これを見越して、旧西ドイツのバイエルン州インゴルシュタットに新生アウトウニオンが設立される。BMWやメルセデス・ベンツとちがい、工場のない状況からの苦しいスタートをしいられたアウトウニオンであったが、DKWデリバリーバンなどの生産により徐々に体力をつけていった。

1964年末にフォルクスワーゲン傘下におさまったアウトウニオンは、ほどなくしてアウディの名を冠した新型車を世に送りだす。そして1969年には、ネッカースウルムに本拠を置くNSU(“ヴァンケルエンジン”の開発で知られる)を合併し、アウディNSUアウトウニオンとなり、1985年からはアウディとして現在にいたる。クワトロをはじめとするテクノロジーと、モータースポーツ活動に裏づけられたダイナミック性能、エレガントなデザイン。そして、質感の高い仕上がりが、アウディの人気を牽引している。

           
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