Mercedes-Benz V-Class|メルセデス・ベンツ Vクラス 新型を発売
Mercedes-Benz V-Class|メルセデス・ベンツ Vクラス
精悍なマルチパーパスビークルの新型が発売
メルセデス・ベンツ日本は、マルチパーパスビークル「Vクラス」を一部改良し、1月21日(金)より全国で発売した。
文=松尾 大
快適さを向上させた、あらたな足まわり
カール・ベンツが独自に開発した3輪自動車の特許を申請したのが、1886年1月29日。だれが、自動車を発明したのかということについてはさまざまな意見があるものの、いまではこの日が正式な自動車誕生の日だとされている。以来、今年で125年メルセデスはいつの時代もあらゆる自動車メーカーの目標として最先端の技術、基準をしめしてきた。
そんなメルセデスのラインナップのなかでも唯一、1BOXタイプのミニバンボディをもつのがこのVクラスだ。どうしてもファミリー志向が強くなってしまうミニバンにあって、1998年の登場以来、プレミアムミニバンとして支持を得つづけてきた。そして、今回は内外の装いもあらたに、サスペンションにも大幅な改良がなされた。
エクステリアでは、まずフロントデザインについてメルセデスの最新デザイントレンドに沿った釣り上がりぎみの新設計ヘッドライトや、大型化したラジエーターグリルフィンを採用した。また、バイキセノンヘッドライトを標準装備し(トレンドモデルのみオプション設定)、夜間走行時の視認性を高めているとしている。リアは、コンビネーションランプとリアウインドウまわりのデザイン変更により、より立体的な造型に仕上がっている。
Vクラスはかなりスクエアなフォルムをしているため、その恩恵により広大な室内空間を確保しているというのが大きな特徴だ。大人が7人乗ってもゆったりと快適にくつろげる3列シートを備え、セカンド/サードシートの前後スライド/リクライニング機構や、着脱可能な構造により、対座もできるようになるなど、多彩なレイアウトアレンジが可能である。あたらしくなったVクラスでは、シートデザインを一新。さらに、夜間に足元や室内上部を照らすアンビエントライトを装備し、インテリアの高級感に彩りをくわえている。また、各種スイッチ類がよりもっと自然に操作できるとメルセデスが謳う新デザインのステアリングホイールや、液晶表示タイプのリアエアコンスイッチを採用。上質な空間づくりをおこなうとともに機能性も向上させた。
また、メルセデスというプレミアムなブランドらしい乗り心地を実現させるため、サスペンションを大幅に見直した点もこの新型の特徴である。前後のスプリングやダンパーをはじめ、トランスバースリンク、アンチロールバー、各種ベアリングやラバーマウントにいたるまで、広範囲にわたってあらたな設計に変更し、乗り心地のみならず静粛性も向上させている。同時に、ステアリング特性の見直しをはかることで、操縦安定性も高まっているとしている。
あたらしくなったVクラスは、エンジンは従来どおりの3.5リッターV6DOHCエンジンを搭載。メルセデス伝統のFRレイアウトを採用し、最高出力190kW(258ps)/5,900rpm、最大トルク340Nm(34.7kgm)/2,500-5,000rpmを発生。ティップシフト機構つき5速ATを介して後輪を駆動する。価格はもっともリーズナブルなV350 トレンドが449万円、V350 アンビエンテが617万円、最上級のV350 アンビエンテ ロングが637万円で、デリバリーを3月に予定している。