BMW X6がいざなう北陸の“大人の隠れ家”|BMW
BMW X6|ビー・エム・ダブリュー X6
BMW X6がいざなう北陸の“大人の隠れ家”
この春、北陸新幹線が開通したことで、注目が集まっている北陸。話題の列車もいいが、時間に縛られず、自由でリラックスした旅を望むなら、クルマを自らドライブするのにかなうものはない。富山まで大人の癒しを求めた、今回のロングツーリングのパートナーは、「BMW X6」だ。
Text by KUSHIMA TatsuyaPhotographs by KASHIWADA Yoshitaka
クルマで時間をかけて訪れる北陸
BMWの「Xシリーズ」はあらたな領域に入ったとおもう。もはやSUVはメインストリーム。セダンの副次的なモデルではない。昨年秋、それらをつくるサウスカロライナ州コロンビア、スパータンバーグ工場に行ってそう感じた。広大な敷地に広がるそこはまさに巨大プラント。ドイツにある主工場を凌駕する。しかも、投資も進み、施設はどんどん増殖されているのだから驚かされる。
そこでつくられるXシリーズもまたラインナップを増やしている。「X3」、「X5」、「X6」の他、昨年「X4」が追加された。また昨年秋には「X6」をフルモデルチェンジさせている。
さて、そんなX6に乗ってロングドライブに旅立った。目指すのは北陸、富山。この春、北陸新幹線が開通したことで話題だ。
東京から富山までのアクセスはほとんど高速道路が使える。中央高速から長野道、上信越道、北陸道というのが王道におもえるが、最近は圏央道が使えるので、バリエーションが増えた。それを使って中央高速から関越道に乗り入れることができる。もっと言えば、東名高速からも、だ。
富山は見るべき場所の多いところだ。日本海を臨む富山湾、立山連峰、立山黒部アルペンルート、神通峡、五箇山と白川郷、富山城云々と語り尽くせない。
それに文化は洗練されていて、漆器、銅器、和紙などを使った伝統工芸品も多い。ちなみに、今回富山のことを調べていて、映画「父ちゃんのポーが聞こえる」の題材となった場所であることを知った。1971年の作品である。
目指した宿は「リバーリトリート雅樂倶」。神通川に面したその名の通り、“大人の隠れ家”的雰囲気を漂わせる。
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BMW X6がいざなう北陸の“大人の隠れ家” (2)
富山の隠れ家「リバーリトリート雅樂倶」
「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」はアクセスがよく、北陸自動車道 富山インターからも約20分で到着する。そこから富山駅までは40分くらいなので、富山城を含め駅周周辺にも気軽に立ち寄れる。そうそう、富山空港も近い。富山空港は日本では珍しく河川横に立地している。土手をクルマで走りながら航空機の発着が見られるのも少々嬉しかったりする。
リバーリトリート雅樂倶の特徴は、客間25室すべてのインテリアがことなること。つまり、何度訪れても飽きない。それに施設の充実ぶりはすばらしい。湯どころ、スパ、アロマセラピー、ライブラリー、リバービューのカフェ、それに本場フランスで修行した谷口シェフが腕を振るう創作フレンチレストラン『L'évo』でのディナーなど、至福の時を過ごせる。もはや一泊では堪能しきれない贅沢な内容だ。
それに館の内外を問わず、アートが散りばめられているのも見逃せない。まるで敷地全体がミュージアムになっているかのような展示品の多さだ。地元の作家の作品が多いのも特徴のひとつだろう。富山である必然性と地元への愛を感じる。
さらに言うと、リバーリトリート雅樂倶には関連のミュージアムが富山駅北口にある。樂翠亭(らくすいてい)だ。昭和初期に建てられた邸宅を改造してつくられたそこは、建物全体が文化的建造物。昭和の香り漂う日本庭園はまさに和みの空間である。
周辺のドライブには八尾町にある諏訪町本通りをオススメしたい。日本の道路100選に選ばれた場所だ。江戸時代の町並みがそのまま残っているかのような光景はじつに風情たっぷり。まるでタイムスリップしたかのような気分になれる。石畳と木造家屋のマッチングは絶妙だ。
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BMW X6がいざなう北陸の“大人の隠れ家” (3)
大人のためのグランドツアラー
いま話題の北陸を新幹線で行くのもいいが、クルマで時間をかけて訪れるのもワルくない。お目当ての宿、それとその周辺を探索するにはクルマは必需品だ。もちろん、レンタカーという手もあるが、運転の慣れた“マイカー”の方がベターなのは言わずもがな。
リバーリトリート雅樂倶のエントランスや諏訪町本通りでクルマを入れて記念写真を撮るのは楽しい。今回不思議だったのはBMW X6と日本家屋とのいい感じのバランス。国籍もデザインコンセプトもまったく関係のない2つの物体が違和感なく一枚のカットにおさまっている。なんとも印象的だ。
ということで、癒しを求めてX6で富山まで走った。ドライビングの疲れはほとんどない。X6はかなり優秀なグランドツアラーのようだ。余裕のV8エンジンを含め、その懐は深い。そりゃそうだろう、北米での移動距離はこんなもんじゃない。X6はそこも鑑みられてつくられた。たっぷりしたサイズの剛性感あるシートもそうだし、スペースも大人4人乗って窮屈さは微塵もない。4人分の荷物もしっかりカーゴにおさまる。
なるほど、どうやらこいつは“大人の隠れ家”に行くのに最高のエクスプレスかもしれない。
BMW X6 xDrive50i|ビー・エム・ダブリュー X6 xドライブ50i
ボディサイズ|全長 4,925 × 全幅 1,990 × 全高1,700 mm
ホイールベース|2,935 mm
トレッド 前/後|1,655 / 1,670 mm
最低地上高|210 mm
車両重量|2,270 kg
エンジン|4,394 cc V型8気筒 DOHCターボ
最高出力|330 kW(450 ps)/ 5,500 rpm
最大トルク|650 Nm(66.3 kgm)/2,000-4,500 rpm
トランスミッション|8段AT
駆動方式|4WD
トランクスペース|580 ℓ
最小回転半径|5.9 m
ブレーキ|ベンチレーテッドディスク
燃費(JC08モード)|8.6 km/ℓ
価格|1,185万円