連載・藤原美智子 2013年2月|ビタミンAの力で若返る!
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年1月30日

連載・藤原美智子 2013年2月|ビタミンAの力で若返る!

2013年2月|ツヤッ・ツヤッと光ってきて、何だか、若いころの肌にもどってきているような感じ

「ビタミンAの力で若返る!」

最近、「ビタミンAの力って、すごーい!」と、その威力に感嘆している。それは何かというと、人参とふたつの化粧品である。

Photographs&Text by FUJIWARA Michiko

身体や肝臓の浄化を活発にするすばらしい飲みもの!

まず、人参のおいしさと効果を改めて感じたのは、去年、ファステイングをしたとき。ジューサーを購入して、はじめて人参ジュースを作って飲んでみたのだが、そのおいしいことと言ったら! こんなにも作りたての人参ジュースが甘くておいしかったなんて知らなかった。それ以来、週3回くらい人参だけで、あるいはセロリをくわえたジュースを飲んでいる。ちなみに、ジュースを作るときに大量に出る人参の搾りかすには塩麹を少しかけて食べている。これまた美味で、私の好物となった。

なぜ、ファステイングのときに人参ジュースを作ってみたのかというと、“ナチュラル・ハイジーン”の第一人者である松田麻美子さんも、ジュース療法のエキスパートとして世界中で評価されているノーマン・ウォーカー博士も、それぞれの著書で(松田麻美子著『50代からの超健康革命』グスコー出版、ノーマン・ウォーカー著『酵素を摂れば、元気な身体がよみがえる』徳間書店)人参ジュースは身体や肝臓の浄化を活発にするすばらしい飲みものだと力説されているからだ。それに多くのファステイング関連の本でも人参ジュースが薦められていたからである。

ご存じのとおり、人参に多くふくまれている栄養素はビタミンA。このビタミンには皮膚の新陳代謝を高めたり乾燥を防いだり、あるいは美髪効果、視力の低下を防ぐ、粘膜を正常に保つといった効果があるし、フリーラジカルを中和して無害化する抗酸化ビタミンなのだ。つまり、美やアンチエイジングに効く栄養素というわけである。でも、こんなふうに書くと急激に極端に摂るひとがいるが、“過ぎたるは猶及ばざるがごとし”ということわざの通り、ホドホドが一番効果的ということを肝に命じて試していただきたい。

ここまでレチノールの効果を実感したのははじめて

ところで、ビタミンAは体内でレチノール、レチナール、レチノイン酸といった3種の活性型で作用しているのだが、そう聞くと「あらっ、化粧品のあの成分?」とピンとくるひとは多いのではないだろうか。そう、私が化粧品ではまっているのが、このレチノールまたはレチノイン酸配合のもの。それが「こんなにも肌が変わっていいの!?」とビックリするほどの効果なのだ。

まず、はじめてレチノール効果に目覚めたのは「トランスダーマA」という商品。この商品の主成分はパルミチン酸レチノールなのだが、はじめて使った日の翌朝、いままでに見たことがないほどピンとしたハリのある肌になっていたのだ。それに気持ちいいほどのなめらかな感触! いままでもレチノール配合の商品は使ったことはあるが、ここまでの効果を実感したのははじめて。この商品は独自の技術でオイルと水をふくまない純粋な形で配合されていて、安定した状態で肌に届くことを可能にした美容液らしいのだが、それがこうした高い効果を生みだすのだろう。ほかにもこのブランドには「トランスダーマC」や「トランスダーマ スポッツ ショット」という美白効果の高い商品があり、併用するとさらに美肌に磨きがかかる。注意点は「トランスダーマA」は夜のみ、そして「トランスダーマC」の後に使用するということである。

レチノールとニューレチノイン酸を使って身をもってわかったこと

さてさて、「レチノールってすごいなー」と、この成分に関心を抱いていたら、もうひとつ、すばらしい商品に出合った。それは美容皮膚科の「松倉クリニック&メディカルスパ」のニューレチノイン酸、「VA Emulsion」。レチノイン酸はレチノールと同様、皮膚の生まれ変わりを促して古くなった過剰な角質を落とし、コラーゲンの生産を増やしてキメをなめらかに整えたり、ターンオーバーを正常にしたりする働きがある。でも、こうした高い効果がある半面、従来のレチノイン酸は2ヵ月くらい皮がボロボロと剥けるという難点があった。それを改善したのがニューレチノイン酸である。

この商品には0.025%配合のものと、0.5%配合のものがあるが、ふつうは0.025%のもので十分とのこと。また、使用するときの注意はハイドロキノンとビタミンC誘導体などが配合されている「HQ Cream」という美白効果のある商品と5:5の割合で混ぜて塗ること。そして、医師の処方が必要であること。また、「トランスダーマA」と同様に、「VA Emulsion」も夜に使用すること。なぜなら、レチノールを使用していると日焼けしやすくなるからだ。それを先日、自分でわざわざ実験したようなかっこうとなったのだが、「天気がいいけど、冬の日差しだから大丈夫よね~」と日焼け止めを塗らずに、朝9時ごろから1時間ほどランニングに出かけたら、綺麗にうっすらと日焼けしてしまったのだ。神経質になるほどのことはないが、ビタミンAはシミや色ムラにすごく効く半面、日焼けには注意する必要があるということである。

そして、もうひとつ注意。ニューレチノイン酸が従来のものよりも改善されたとはいえ、効果が高い分、少しだが皮は剥ける。いま、私はこれを使いはじめて2ヵ月くらいだが、いろいろな箇所の皮が少し剥けては収まる、ということを繰り返しながら肌がリニューアルしつづけているという感じだ。4ヵ月塗りつづけると剥けなくなって美肌が完成するらしいので、そうなるのを心待ちしながら使用している最中である。

「ちょっと緩んできたかな」という妙齢のひとや肌トラブルのあるひとに

さて一方のトランスダーマAは皮が剥けるということはなく、穏やかに効く(とはいっても、ビックリする効果なのだが)という良さがある。ということで私はいま、このふたつの商品を自分のスケジュールに合わせて使い分けている。普段はニューレチノイン酸を使用して、人前に出る仕事がある2日前から、あるいは皮がひどく剥けているときにはトランスダーマAに切り替える。そして首にはトランスダーマAを、手にはニューレチノイン酸というように箇所によっても塗り分けている。

それにしても私の肌は、これらを使用する以前と以降に分けられるというほど変化してきている。ハリとなめらかさが明らかにちがうし、白さも透明感も出てきているし、去年、愛犬に噛まれた(!)頬の傷がいつの間にか完治したし、ツヤッ・ツヤッと光ってきて、何だか、若いころの肌にもどってきているような感じだ。つまり、もともとパーンと肌に張りがあってピカピカしている若いひとよりも、「ちょっと緩んできたかな」という妙齢のひとや肌トラブルのあるひとにこそ、これらの商品は効果を発揮するだろうし、より実感できるというものではないだろうか。

果たして、どこまで若返ることができるのか──。それを期待しながら人参ジュースをおいしく飲んだり、レチノールをセッセッと塗ったりしてビタミンA効果を取り入れている私である。

           
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