フェラーリ 488 GTB、ついに日本へ上陸|Ferrari
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2015年5月19日

フェラーリ 488 GTB、ついに日本へ上陸|Ferrari

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

フェラーリ 488 GTB、ついに日本へ上陸

先代「458イタリア」の後継モデルとして、今年3月のジュネーブモーターショーで初披露となった新型V8フェラーリ「488 GTB」が待望の日本デビュー。

Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)

V8エンジンのターボ化とエアロダイナミクスの強化

今年3月に開催されたジュネーブモーターショーでワールドプレミアを飾ったフェラーリ最新のV8モデル「488 GTB」が、待望の日本上陸を果たした。フェラーリ初のミッドシップV8モデルとして誕生した「308 GTB」を祖に、先代「458イタリア」の後継として開発されたこのニューマシン。そのハイライトとなるのは、やはり搭載されるパワーユニットだろう。

先に登場した新型「カリフォルニアT」にならい、これまでのナチュラル アスピレーションエンジンからターボエンジンへとスイッチされたのは、この最新V8ベルリネッタもおなじ。先代458イタリアの総排気量4,499ccから、3,902ccへと大幅にダウンサイジングされたが、そこは当然フェラーリ。最高出力492kW(670ps)/8,000rpm、最大トルク760Nm/3,000rpmと、それぞれ先代比でプラス67kW(100ps)、プラス220Nmというスペックを持つ。

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

これに組み合わされるのは、いなかる回転域においても強大なエンジントルクをスムーズかつパワフルに引き出す、可変トルク制御システムを搭載するF1-DCTの7段変速(デュアルクラッチトランスミッション)だ。

0-100km/h加速は、先代比で0.4秒速い3.0秒。これは458イタリアのスペシャルモデルとして2013年夏に発表された辛口仕様の「458 スペチアーレ」と同タイムであり、かつ0-200km/hに至っては、0.8秒速い8.3秒をマークする。フェラーリのテストコース、フィオラーノでのラップタイムも、458 スペチアーレよりも0.5秒速い、1分23秒フラットという俊足ぶりだ。

もちろん新型ではパワーユニットだけに留まらず、エアロダイナミクスにもさらなるアップデートが施されている。空気抵抗は、歴代プロダクションモデル史上もっとも少ない1.67という数値を達成しながらも、ダウンフォースは先代よりも50パーセント引き上げられた。

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

フェラーリ 488 GTB、ついに日本へ上陸

308GTBへのオマージュ

この相反するふたつの目標を同時に達成するため、フェラーリはさまざな空力技術を盛り込んでいる。ダブルフロントスポイラーは、スプリッターによって2分割され、両サイドに設けられたラジエーターへ空気を送るいっぽうで、センターエリアにはディフレクターとの一体化を図ったふたつのパイロンがフラットアンダーボディへの気流を促進。

さらにアンダーボディへと流れた空気をボーテックスジェネレーターを通し、気流に小さな渦を発生させることで車体を押さえつけ、高速域での操縦安定性を生み出している。

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB

また488GTBでは、F1でもおなじみのブロウンスポイラーも採用。リアウィンドウ後端のエアインテークから取り入れられた気流を、リアバンパーに開いたダクトから排出しダウンフォースを発生させるこれは、空気抵抗を増やすことなくダウンフォースを得ることができる空力技術のひとつであり、可変フラップを備えたディフューザーと一体で機能する。今回このディフューザーエリアの高さを確保するために、エグゾーストテールパイプのレイアウトも見直された。

シャシーには、アクティブダンパーも制御可能な最新のダイナミック ビークル コントロール「サイドスリップ アングル コントロール システム(SSC2)」を装備。F1-TracやE-Diffと組み合わせ、難易度の高いドライビング状況下においても最大限のパフォーマンスを引き出し、スムーズかつ理想的なコーナリングを実現するという。

デザイン面ではオリジナルの「308 GTB」を意識したという、特徴的なサイドエアインテークを採用。ボディサイズは、全高4,568mm×全幅1,952mm×全高1,213mmで、ホイールベースは2,650mm。先代458イタリアと比べると、全長プラス3mm、全幅マイナス1mm、全高プラス10mmという寸法で、車両重量は1,475kgとなる。またボディカラーには新色となるロッソコルサメット(Rosso Corsa Met)が用意された。

インテリアは458スペチアーレ同様に、ダッシュボードとセンタートンネルとを2分割するレイアウトを採り、コックピットをドライバー中心に設計するというコンセプトを受け継ぐ。

インフォテイメントスクリーンに表示されるグラフィックやインターフェイスについては、あらたにデザインされたたほか、クルマのキーは搭載するエンジンのシリンダーをモチーフとしたものに変更され、ついにキーレススタート対応となった。

なお、価格は大台の3,000万円を突破。3,070万円とされ、デリバリーは早くて年末以降を予定しているという。

Ferrari 308 GTB|フェラーリ 308 GTB

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Ferrari 488 GTB|フェラーリ 488 GTB
ボディサイズ|全長 4,568× 全幅 1,952 × 全高 1,213 mm
ホイールベース|2,650 mm
トレッド 前/後|1,679 / 1,647 mm
車両重量|1,475 kg
エンジン|3,902 cc V型8気筒 ターボ
ボア×ストローク|86.5 × 83 mm
圧縮比|9.4:1
最高出力| 492 kW(670 ps)/ 8,000 rpm
最大トルク|760 Nm(77.5 kgm)/ 3,000 rpm
トランスミッション|7段オートマチック
駆動方式|MR
ブレーキ 前|ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後|245/35ZR20 / 305/30/ZR20
0-100km/h加速|3,0 秒
最高速度|330 km/h以上
燃費(ECE+NEDC)|11.4 ℓ/100km(およそ8.8km/ℓ)
CO2排出量|260 g/km
トランク容量|230 ℓ
価格|3,070万円

フェラーリ・ジャパン コミュニケーション
Tel. 03-6890-6200

           
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