富士登山の第一人者と一緒に登頂する格別体験。「グラマラス富士登山」のススメ｜TRAVEL
近藤光一さん。1967年、山梨県富士吉田市生まれ。富士山登山学校ごうりき代表。富士登山ガイド歴23年。富士山登頂650回以上。2002年に富士山登山学校ごうりきを設立して以来、富士登山の本質的な魅力を伝えることをモットーに少人数制のガイドを行っています。2016年には、総務省ふるさとづくり大賞総務大臣賞を受賞。富士登山は原則として近藤さん自らガイドとしてツアーを率います。
富士山五合目「雲上閣」内にある「星のや富士」専用ルーム。登山開始前には、このスペースを使用してミーティングを行います。入山前の準備で登山客がごった返す状況でも、ここで落ち着いて話を聞くことができます。
「ここはかつて人々が身を清めるために使われてきた滝だった」と、近藤さん。時には足を止め、その歴史と背景を教えてくれます。
富士山五合目到着時の天候は晴れ。視界は良好だったのに……。
同日同所で30分も経たずに、この状態。“山の天気は変わりやすい”どころの話ではありません。
五合目から登山道に入り、最初のうちは坂もキツくないお散歩気分。六合目を過ぎたあたりから、だんだんと勾配は急になります。
「野生のかもしかの足跡だよ」と、近藤さん。
五合目から七合目の花小屋下までは馬に乗って行き来することもできるのです。
「富士山保全協力金」1000円と引き換えに、木札をいただきました！　ザックの見えるところに取り付けます。
1日目16:00から予定されている「エナジーバーづくり」。登山中の行動食としてナッツ、ドライフルーツを好みの配合バランスで合わせます。
翌日の登山を考えると、つい緊張しがち。そんな時にいくらリラックスしなきゃと思っても、案外できないものです。むしろ目の前の作業に集中することでふと我に帰る瞬間を作ることができます。作り方をレクチャーしてくれる星のやスタッフとの何気ない会話が、気持ちをほぐしてくれました。
こちら、夕食の御師料理。“御師”とは、富士山信仰で、入山する人々に宿泊場所を提供し、さまざまな世話をした人たち。その御師がふるまった料理から着想を得た「星のや富士」のオリジナルメニューです。
丸一羽を使った部位別の鶏肉、地元産きのこを豆乳スープでいただく、プロテイン＆ビタミン急速チャージメニュー。シメは、富士吉田自慢の地元シコシコうどん。
豆乳スープは、出汁を含んだ、ふっくらとやさしい味わい。
付け合せは、地元食材を活かした、疲れを取る酸味を効かせたメニュー。
「東洋館」の外観はモダン。他の山小屋とは異なる雰囲気を備えています。
標高3000メートルとは、雲を下に見る世界。こちらは、体験3日目、朝5:00頃の景色。
雲が晴れていると、山小屋からこんなご来光を見ることができます。（写真提供は合力）
個室でゆったりと身体を休めるのが何よりうれしい。
ドリップコーヒー、ティーバッグをはじめ、身体を拭くウェットペーパーや、歯磨きペーパーなど、必要十分なアメニティを「星のや富士」が揃えています。
組み立てテーブルにクロスを敷いた簡易セッティングとはいえ、夕食はコース仕立てとなっています。厳しい富士山の自然環境を一時忘れられる素敵時間！
ああ、ワイングラスで飲めるなんて。このボトルサーブほど印象的なシーンはないなあ。まだまだ先のある七合目とはいえ、ここまでの難所を乗り越えた達成感と安堵感がないまぜとなって、思い出すたびに感情がこみ上げます。
身体の疲れを癒やしてくれるピクルス、明日の活力になる鴨、海老・野菜のテリーヌ、ソーセージのブリオッシュ包み。そしてプロテイン補給にぴったりの盛り合わせチーズ。
「星のや富士」の料理人が仕込んだ、熱々のビーフシチュー。このクオリティが、山小屋でいただけることにビックリ。
食後のプチデセールが、丸太に載せられてやってきました。まるでリゾートのリストランテみたい。
壁ではありませんよ。富士吉田ルートの登山道です。↑がその印。こんな所ばかりではありませんが、こんな所が幾つかあるのもまた事実。※「東洋館」を出てすぐ、八合目につながる岩場。
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