[短期連載7] 建築と芸術とエンターテインメントと美食の都、シカゴへ──フライト編|TRAVEL

ユナイテッド・ポラリス・ビジネスクラスのシート。全席から通路に直接アクセスできる

LOUNGE / TRAVEL
2019年11月8日

[短期連載7] 建築と芸術とエンターテインメントと美食の都、シカゴへ──フライト編|TRAVEL

睡眠時には全長約198cmのフルフラットベッドに

ポラリスラウンジで心も胃袋も満たされた後は、いよいよ搭乗である。成田─シカゴ便で使用されるボーイング777-200ERには、2017年より導入されたユナイテッド・ポラリスの新シートを搭載した機材が、すでに57パーセントを超えており、2020年までには順次全機に搭載される予定だという。今回の旅では幸運なことに、往復ともに新シートを堪能することができた。
席についてまず印象的なのは、プライベート感の高さだ。1-2-1と横4列となるコンパートメントは、隣の乗客の存在を感じさせないように配置されており、適度な高さのパーテーションも相まって、心身ともに寛げるスペースとなっている。シート横にはサイドテーブルやノートパソコンなどを収納できるスペースが設置されており、たとえばメインのテーブルで食事している最中にもパソコンを広げておくことができるなど、使い勝手も上々だ。
前方から引き出すメインテーブルのほかに、サイドテーブルが備わる。ファーストクラスのようにゆったりとしたスペースを誇る
水平飛行になると、いよいよ食事の時間だ。世界的に有名なシェフたちとともに、地域や季節に応じて開発したというメニューは、洋食と和食のコースが用意される。今回のフライトでは洋食のコースをセレクトしたのだが、特にメインの「牛ショートリブの炙り焼き」は、焼き加減が絶妙で美味な一皿だった。
機内食であることを忘れてしまうほどクオリティの高い料理を味わえる
食事を終えポートワインを味わっていると、心地よい睡魔におそわれた。ユナイテッド航空では、国際線長距離ビジネスクラスを改良するにあたり、リサーチを重ねたところ、乗客が最も優先するのは機内での快適な睡眠だということを見いだしたという。その結果を受けて開発されたシートは、リクライニングやフットレストが好みの角度に無段階に調整が可能で、睡眠時には全長約198cmのゆったりとしたフルフラットベッドとなる。
さらに、乗客の快適な睡眠をサポートするために、アメリカの高級デパート「サックス・フィフス・アベニュー」とコラボレーションし、独自の寝具類を開発。12時間以上のフライトでは、リクエストに応じて通常の枕やブランケットに加えて、クールジェル入りの枕やフルフラットシートに敷くマットレス、さらにコットン100%のパジャマ(持ち帰り可能)も用意されるなど、空の上であることを忘れてしまう睡眠環境を実現しているのだ。筆者は10時間以上のフライトの際は、仕事や映画鑑賞、読書にほとんどの時間を費やし、睡眠は3時間程度というのが定番なのだが、今回は最初の食事のあとに横になると、着陸の2時間ほど前まで深く心地よい眠りについていた。
ユナイテッド・ポラリスでのフライトは、移動のための時間が、積極的に味わいたくなる上質で価値のある旅のワンシーンに変わる。そんなことを心から実感した空の上の旅だった。
問い合わせ先

ユナイテッド航空
united.com

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