MOVIE|スカーレット・ヨハンソン主演『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』
MOVIE|ジャミロクワイのMVで名を馳せた、ジョナサン・グレイザー監督最新作
異色SF映画『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』
ロンドンを拠点に活動するアヴァンギャルド・ポップ・バンド、ミカチュー&ザ・シェイプスのミカ・レヴィが音楽を手がけた映画『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』が10月4日(土)より公開される。
Text by KUROMIYA Yuzu
ストーリーはもちろん、緊迫感に溢れたサウンドにも注目
『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』は、ミッシェル・フェイバー原作小説の映画化作品であり、主演はスカーレット・ヨハンソン。監督はジャミロクワイの「ヴァーチァル・インサニティ(Virtual Insanity)」など数々の名作ミュージックビデオを手がけ、『記憶の棘』で注目を浴びたジョナサン・グレイザーが努めた。
そして音楽を担当しているのが、ミカチュー&ザ・シェイプスで活躍するミカ・レヴィ。アヴァンギャルドながらもポップなサウンドで注目を集めているミカチュー&ザ・シェイプスだが、本作では不協和音のような不安感のある響きを多用。スタイリッシュな映像に呼応した、緊張感のある音楽がより作品世界を強調している。
ミカ・レヴィは、「音楽のコンセプトはすべて主人公に関連付けました。彼女が経験したさまざまな出来事と音楽につながりをもたせるようにしたの。シンバルが表すのは自然。私の中では周りの風景や物理的な空間を意味しています」とコメント。
本作がベネチア映画祭に出品された際には、審査員を努めていた坂本龍一氏が彼女の音楽を気に入り、高い評価を受けたという。
地球外生命体の美女に待ち受ける運命とは
真夜中の街で妖艶な美女が、道行く男たちに声をかけては闇に消えていく。一枚ずつ服を脱ぎながら誘う美女。男たちは彼女の正体に気づかないまま、飲み込まれ、そして姿も形も無く、衣服だけが残される。
謎の美女の正体は、地球外生命体だった。慈悲のかけらも無く男を捕食しつづけていた彼女だが、あることがきっかけで人間的な感情を持ちはじめる。だがそれは、さらなる惨劇のはじまりでもあった。