MOVIE|サウジアラビア初の女性監督、鮮烈デビュー『少女は自転車にのって』
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2015年4月2日

MOVIE|サウジアラビア初の女性監督、鮮烈デビュー『少女は自転車にのって』

MOVIE|ガールズパワーに世界が喝采

サウジアラビア初の女性監督、鮮烈デビュー

『少女は自転車にのって』

因習を重んじる世界でまっすぐに生きる少女の姿を通して、未来への希望を描いた感動作『少女は自転車にのって』。12月14日(土)より岩波ホールほかにて全国順次ロードショーされる。

Text by KUROMIYA Yuzu

監督自身の実体験から生まれた勇気の物語

映画館の設置が法律で禁じられている国サウジアラビアから、奇跡の傑作が誕生した。サウジアラビアと言えば、女性のひとり歩きや車の運転を禁じる国。『少女は自転車にのって』では、この国で少女が直面する、女性として生きることの厳しさを直視しつつ、それでも前向きに生きる少女ワジダの日常をストレートに映し出す。

監督はサウジアラビア初の女性監督となったハイファ・アル=マンスール。また、すべての撮影をサウジアラビア国内でおこない、すべて自国の俳優を起用した初の長編映画という点も注目だ。

『少女は自転車にのって』 02

少女の日常をみずみずしく描く

10歳の少女ワジダは、男の子の友達アブドゥラと自転車競走がしたいのに、母は自転車を買うことにいい顔をしない。諦めきれないワジダは、自分でお金を貯めていつか自転車を手に入れることを誓う。あるとき、学校でコーランの暗唱コンテストがおこなわれることに。大の苦手のコーランだったが、ワジダはその賞金で自転車を買おうと迷わず立候補。必死にコーランを覚えて練習を重ねる……。

従来の慣習に従いながらもワジダに未来への希望を託す母親、自分の道を見つけ出そうとするワジダの勇気。この母と娘の絆にだれもが共感し胸を熱くすることだろう。

『少女は自転車にのって』

12月14日(土)より、岩波ホールほかで全国順次ロードショー

監督・脚本|ハイファ・アル=マンスール

出演|ワアド・ムハンマド、アブドゥルラフマン・アル=ゴハニ、リーム・アブドゥラ

提供|ニューセレクト

配給|アルバトロス・フィルム

2012/サウジアラビア・ドイツ合作/97分/原題『Wadjda』
http://www.shoujo-jitensha.com/

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