今関あきよし監督最新作『ライカ/LAIKA』|MOVIE
MOVIE|モスクワでオールロケを敢行した意欲作
日本の女の子とロシア人女性が織りなすラブストーリー
日本からモスクワにきた語学留学生ライカ(宮島沙絵)とロシア人女性ユーリャ(クセーニア・アリストラートワ)の友情を超えた奇妙な愛情関係を描いた今関あきよし監督の最新作『ライカ/LAIKA』が、日本公開に先駆け、7月11日にセルビアの首都ベオグラードで先行公開された。
Text by KIKKA Yoko
ベオグラードから今関あきよし監督のコメント到着
『ライカ/LAIKA』は、『カリーナの林檎~チェルノブイリの森~』(2011年)のベラルーシ、『クレヴァニ、愛のトンネル』(2014年)のウクライナに続き、今関監督が旧ソビエト連邦を舞台にして撮った映画の3作目となる。
天真爛漫で自由奔放なライカが、モスクワで女優を目指すロシア人女性のユーリャと恋愛にも似た微妙な友情関係を築くが、ある事件をきっかけに歯車が大きく狂い出し……。本作は濃密な時間を過ごす2人の姿を通して、“誰かを強く思い続けることでしか生きていけない弱さ″を描いた意欲作で、既にロシアやロサンゼルスなどで映画祭上映され、高く評価されている。
主人公のライカを演じたのはオーディションで抜擢されたシンデレラガール・宮島沙絵。本作で映画初出演とは思えない熱演を披露した彼女は、“2017年 Japan film festival Los Angeles”で最優秀新人賞を獲得した。
今回、世界初の一般公開に立ち会うべく、ベオグラードに飛び、終映後に催された観客との交流会にも参加した今関あきよし監督の現地からのコメントと、現地入りは叶わなかったW主演女優、宮島沙絵とクセーニア・アリストラートワのセルビア上映に向けたメッセージが届いた。
今関あきよし監督:コメント
世界で最初の上映がセルビアの首都ベオグラードで行われることとなり本当に嬉しく思う。
セルビアと日本のあまり知られていない関係がある。東日本大震災の時に欧州の中で一番の義援金が送られているという事実。決して経済的に裕福な国とは言えないセルビアが何故そこまでの支援をしてくれたのかご存じない方が多い。そのセルビアで国籍や性別を超えた愛の物語の映画『ライカ/LAIKA』を上映出来たことに感謝したい。上映会場には様々な国籍の観客、年齢も幅広い観客が大勢集まり、スクリーンに集中してくれていた。観客に混ざって映画を見ていると途中で涙する若い女性、突然私に「この場面、本当に素敵ですね!」と話しかけてくる方もいて感激だ。エンドロールに大きな拍手が起きて私自身も涙してしまった。この『ライカ/LAIKA』の上映のスタートがこのセルビア、ベオグラードで本当に良かった!
宮島沙絵:メッセージ
今回、セルビアの皆様に観ていただけるとの事、本当に嬉しく思います。この作品を通じて、こんなにも人を愛する事ができるんだという事を学びました。観てくださった方にも、それを感じとっていただけると嬉しいです。
クセーニア・アリストラートワ:メッセージ
最初にこの映画のシナリオを読んだ時、どうやったら上手く出来るのか悩み考えました。そして結果的に望んだ通りに演じることが出来たと感じています。映画を観てくれた方々が気に入ってくれたら嬉しいです。ありがとうございました!
ライカ/LAIKA
監督|今関あきよし
脚本|いしかわ彰
キャスト|宮島沙絵、クセーニア・アリストラートワ
製作年|2017年
製作国|日本
製作|アイエス・フィールド
公開日|2017年、秋全国公開予定
アイエス・フィールド
Tel.050-5846-6969