LOUIS XIII Chapter 14 アンバサダー 平山祐介
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2015年1月8日

LOUIS XIII Chapter 14 アンバサダー 平山祐介

LOUIS XIII|ルイ13世アンバサダーインタビュー11

平山祐介(モデル/俳優)

途方もない年月と妥協を許さない酒づくりによって生み出される唯一無二のブランデー、ルイ13世。その魅力を広く伝えるべく選ばれた13人のアンバサダーたちが、グランド ハイアット 東京の「メゾン ルイ13世」(バー「マデュロ」内にて2012年3月31日までの期間限定で展開)からお届けするインタビュー。第11回目は、ファッションモデルとして国内外で活躍するほか、映画『ワイルド7』などの話題作で俳優としても独自の存在感を放つ、平山祐介さん。

Text by MONZEN NaokoPhotographs by IGARASHI Takahiro

“初心者”と同じ出発点からのアプローチ

僕は昔から好奇心が旺盛で、“なんでも経験してみたい”性質(たち)なんです。アンバサダーのお話をいただいたときも、即座にお受けしたいとお返事しました。折しも、ちょうどブランデーやウイスキーといったハードリカーに興味が湧いて「どこから入ろうか」と思っていたところでした。ほかのアンバサダーの方とちがって、まさに興味の入り口に立ったばかりの僕だからこそ、新鮮なアプローチでルイ13世の魅力を伝えることができるのでは、という気持ちもありましたね。

学生時代に北海道をバイクで一周したことがあるのですが、そのときの主な持ち物は寝袋と水筒に入れたウイスキー。その頃から“大人の男の酒”という憧れがあったんでしょうね。モデルとしてバーで撮影するときも、たいてい小道具として用意されるのはハードリカー。知ると知らないでは仕事で表現する際にも差がでますし、自分もいつか似合うようになりたいとは思っていましたが、深く知るきっかけをなかなか掴めずにいたところだったんです。

LOUIS XIII|ルイ 13世 平山祐介 01

LOUIS XIII|ルイ 13世 平山祐介 02

内面から高揚させてくれる酒

好奇心からお受けしたアンバサダーですが、はじめて飲んだひと口で「この酒は途方もない」と驚きました。アルコールの強い酒なので喉にぐっとくるかなとおもっていたら、ルイ13世は喉をさらっと落ちていく。えも言われぬ香りと余韻が長く自分のなかに留まって、グラスや自分、その空間すべてを取り巻く空気の温度が上がるような感じすら覚えました。そんな体験ができる酒ははじめてでしたね。もともと大の酒好きで、朝までワインや焼酎を飲むことも多かったのですが「これを知らずして酒好きとは言えない」といまではおもいます。僕は、ドレスアップすることで気持ちを高揚させてくれるファッションも大好き。ルイ13世にもそれと似た感覚があります。自分の気持ちをドレスアップしてくれるような……内面からの高揚感をくれる酒ですね。

時間や経験は嘘をつかない、とおもっています。ルイ13世をつくり出すのにかけられる時間、技術……実際に飲んでみればその重みや凄みがはっきりと認識できる。短期間で生み出されるものを否定するわけではありませんが、どうしても時間と経験が必要なことがある。服についても演技にしても同じ。職業柄ジャケットを着る機会が多くあります。何万と腕をとおすなかでも、やはりヨーロッパのジャケットには線の美しさや色気のあるたたずまいなど、長い歴史を感じずにいられません。芝居に役立てようと武術を習っていますが、器用にその場だけそれらしく演じるのと鍛錬から生まれる動きとでは、観る人にも別物に映るのではないかとおもっています。

正統を知ってこその“外し”

いま人気の、カジュアルな“外し”を少しくわえてドレスダウンした着こなし。どうもその“外し”がひとり歩きして、単にだらしないだけのファッションが多くなっているように感じます。正統や本物を知ってこそ、絶妙なさじ加減で“外す”ことができる。酒にも同じことが言えるのではないでしょうか。ルイ13世を知ってからは酒の世界と楽しみが広がりました。たとえば「酒を飲みに行こう」が、「ルイ13世を飲みに行こう」となれば一気に特別なイベントになる。そのためのファッション、場所、話の内容はどうするか……最高の酒を味わおうと思ったら、当日までの過ごし方や気持ちもぐっと変わってきますよね。

自分であれば、充実した仕事を成し遂げた時やこれからなにかをはじめようという時に、この高揚感が欲しい。ちょうど今年、むかしからの親友とともにあたらしいプロジェクトを考えています。その展望を語り合う際に、ぜひルイ13世を傍らに置きたいですね。役者とモデルという仕事については、語弊を恐れずいえばなんのこだわりもないんです。もっともっとなんでもやってみたいし、経験してみたい。人間ひとりが知らないことなんて山ほどある。とにかく経験して、自分のなかに取り込んで、人として深みを出していくことが、芝居にもモデルにも役立つと思っています。ルイ13世という酒を知ることができたのも、貴重な経験のひとつ。そうやって経験を積み重ねながら、役者とモデルの世界を両方知っていることで生まれる相乗効果を、ひとりの人間としてより丁寧に表現していきたいとおもっています。

平山祐介|HIRAYAMA Yusuke
モデル、俳優。1970年埼玉県生まれ。日本大学卒業後、コンピュータ関連の会社に就職するもモデルへの夢を抱き退社。1995年、単身渡仏しパリコレクションデビュー。各都市のコレクションに参加し、世界的に認められる日本人モデルとなる。2001年、パリコレクションの映像に目を留めたフランス映画の関係者のオファーにより『SAMOURAIS』で俳優デビュー。2003年から活動のベースを日本に移し、モデルとしての活動のほか俳優として『海猿』『ワイルド7』など多くの話題作に出演。今夏に『海猿4 BRAVE HEARTS』、『るろうに剣心』の公開を控えている。

           
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