令和に誕生! 日本一の標高にある蔵元が長野の恵みを表現した日本酒「narai」|EAT
LOUNGE / EAT
2022年2月27日

令和に誕生! 日本一の標高にある蔵元が長野の恵みを表現した日本酒「narai」|EAT

EAT|スギノモリ・ブルワリー

休眠していた酒蔵を四季醸造のマイクロブルワリーへと再生

長野県塩尻市奈良井の重要伝統的建造物群保存地区内で1793年に創業し、2012年から休眠状態にあった杉の森酒造が、日本一標高の高い蔵元「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」として再生。新たに醸造された日本酒の新ブランド「narai」の販売を開始した。

Text by YANAKA Tomomi

超軟水の山水、安曇野産の酒米を使い、育てていくお酒「narai」

江戸時代から中山道の宿場町として栄えた奈良井宿。標高約940mのこの土地に、長野の自然の恵みを生かしたマイクロブルワリー「suginomori brewery」が醸造を開始した。
もともとこの土地にあったのは、1793年に創業し、2012年から休眠状態にあった杉の森酒造。日本の地域資源を中心とした事業企画開発・戦略投資などを手掛けるKirakuが「suginomori brewery」へと再生させたのだ。
© Tomohiro Mazawa
新たに生まれた「suginomori brewery」の蔵の広さは、約250㎡と以前の3分の1の規模。限られた空間で、小型タンクを採用し、杜氏の入江将之氏による、全工程手作業の小規模生産により「narai」は生み出される。
また冬の気温と同じ環境を再現できる冷蔵室も新たに設けられ、冬場以外でも酒造りが可能な「四季醸造」という手法も採用。季節を問わず、日本酒醸造を可能にした。
そして「narai」の酒づくりに欠かせないのが長野の恵み。信濃川と木曽川の分水嶺付近の湧き水で、硬度25以下の超軟水ともいえる山水、そして酒米は長野県安曇野産を使用。酒米づくりを行う「ファームいちまる」と提携し、同じく標高の高い環境で北アルプスの雪解け水で育つ「金紋(きんもん)錦」や「山恵(さんけい)錦」「美山(みやま)錦」など県産品種が用いられる。
こうして誕生した「narai」は、“育つお酒”でもある。さまざまな試行錯誤を重ねながら味を追求。ボトルに貼られたQRコードからアンケートページに飛べるようになっており、飲んだ人の声を参考により良い「narai」に育てていくという。
現在は醸造開始を記念し、公式ウェブサイトでは期間限定で全品種飲み比べできる特別3本セットも販売。国内でも「narai」を取り扱うレストランやバーも増えており、同敷地内に併設された「TASTING BAR suginomori」などでも楽しむことができる。“育てる日本酒”「narai」とともに注目していきたい。

narai

  • 容量|720ml
  • 価格|5500円(税込)

初年度限定3種飲み比べnarai

  • 価格|1万4850円(税込)
問い合わせ先

suginomori brewery
https://www.narai.jp/ja