MOIMOIモイモイ それは、フィンランドの挨拶で「やあ!」|ART
KYURYUDO|求龍堂
美しいフィンランド沼にハマった私は、
そこから抜けられずにいます
やわらかな美しい光が印象的な作品で知られる女性写真家、かくたみほのフィンランド写真集『MOIMOIそばにいる』が刊行された。書名に使われている「MOIMOI」は、フィンランドの挨拶で「やあ!」という意味。10年前より撮り続ける森と湖の国フィンランドの豊かな自然や美しい街中で出会った、のびやかに暮らす人と動物たちの写真が、自身のコメントとともにゆったりと展開する。
Photographs by KAKUTA Miho
かくたみほの「フィンランドの優しい時間」
本書では、白夜の水辺に現れた沈まぬ太陽、フィンランドでは家畜であるトナカイとまるで家族のように暮らすサーミ人の一家、年に一度のトナカイの選別日、犬ゾリのためのハスキー犬が400頭も暮らすハスキーファームなど、観光で訪れたのでは出会えない素顔のフィンランドの魅力にふれることができる。日本からは遠い国であるフィンランドだが、何気ない暮らしのなかにある動物と人間の温かい関係が伝わり、日本人がかつて長きにわたり保っていた自然と人間との関係についても、ふと思いを巡らせてみたくなる。
写真はすべてハッセルブラッドで撮影されているため、スクエアの仕上がり。ネガフィルムで撮影され、自家暗室にて本人により手焼きプリントされている。明るい印象の作風だが、決して露出オーバーではなく、光の使い方で柔らかい印象に仕上げられているのが特徴だ。
『MOIMOIそばにいる』
著・かくたみほ
190×190mm 並製本 112頁
(カラー図版89点)
定価(本体2300円+税)
かくた・みほ/1977年、三重県鈴鹿市生まれ。雑誌やCDジャケット、ファッションブランドカタログなどの撮影と並行して旅をベースに光、暮らし、自然、対なるものに重きを置いて制作。フィンランドやブータンの風景や人々をテーマにしたNOTE BOOK写真集もシリーズで刊行を続ける。著書に『あふるる』(自社出版2009年)『dog photographer』(翔泳社2009年) 『写真の撮り方 きほんBOOK』
(マイコミ2010年)『ふんわりかわいい写真の撮り方ノート』(インプレスジャパン2010年)『キラリキラリ』(パイインターナショナル2013年)などがある。2004年より各地で個展、グループ展多数。
*MOIMOIそばにいる刊行記念 個展*
・2/23〜4/16 渋谷Bunkamuraのナディッフモダン
・3/17〜4/3 香川県高松のBOOK MARUTEギャラリー(3/18スライド&トークイベント)
・4/19〜5/8 名古屋のONREADING(5/7スライド&トークイベント)
・5/12〜5/31 神戸のiiba ギャラリー
・7/1〜16 徳島のuta no tane
その後、長野・栞日、新潟・BOOKS f3 と続きます。
求龍堂
Tel.03-3239-3382
http://www.kyuryudo.co.jp