2025年注目のアート展 その1。新しい視座で魅せる個性派アーティスト3選
LOUNGE / ART
2025年2月26日

2025年注目のアート展 その1。新しい視座で魅せる個性派アーティスト3選

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『猫十態』(1929年 エッチング、アクアチント他(マカール法)・紙)Photograph by Takahiro Maruo ©軽井沢安東美術館

藤田嗣治と猫たち

そして3月6日からは、軽井沢安東美術館で「藤田嗣治 猫のいる風景ーかたわらの動物たちー」展が始まる。2022年に開館した同館は、20世紀前半のエコール・ド・パリから1960年代にかけて活躍した藤田嗣治の作品のみを展示する世界初の美術館だ。本展は画家のアイコン的モチーフである「猫」に焦点を当てる。
(左)《結婚式》(1950年 油彩・キャンバス)、(中央)《天蓋の裸婦》(1954年 油彩・キャンバス)、(右)《猫を抱く若い女性》(1956年 油彩・キャンバス)©軽井沢安東美術館
パリで拾った一匹の猫をきっかけに、藤田は裸婦像や自画像に猫を描き込むようになり、やがて1929年の版画集『猫十態』、1930年の版画本『猫の本』など、猫を主役とした作品も手がけるように。
(左)《ペキニーズ》(1925年 水彩、墨・紙)、(中央)《猫のいる自画像》(1926年 コロタイプ・紙)、(右)《夢》(1957年 リトグラフ(エリオグラヴュール、アクアチント併用)・紙)©軽井沢安東美術館
会場では人気作《猫の教室》(1949年・油彩)や『猫十態』シリーズ全10点、《天蓋の裸婦》(1954年・油彩)の初公開など、さまざまな表情やしぐさを見せる猫たちの魅力を紹介。さらに《夢》(1957年・リトグラフ)や《猫を抱く若い女性》(1956年・油彩)、人気絶頂期の《ペキニーズ》(1925年・水彩)まで、藤田芸術における動物表現の豊かさを多角的に紹介する意欲的な展示となっている。
いずれの展覧会も、作家たちの代表的モチーフや表現手法を、現代的な文脈や新たな切り口で再解釈する試みといえるだろう。それぞれの会場で、アーティストたちの創造の源泉に触れてみてはいかがだろうか。
蜷川実花展 with EiM:彼岸の光、此岸の影
会期|2025年1月11日(土)〜2025年3月30日(日)
休館日|月曜 ※祝休日の場合は開館
時間|10:00~18:00 ※最終入場は17:30
会場|京都市京セラ美術館 新館東山キューブ
住所|京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
チケット|一般2300円、大学・専門学校生1600円、高校生1100円、小中学生800円 ※いずれも前売り券は200円引き
問い合わせ先

京都市京セラ美術館
Tel.075-771-4334
https://ninagawa-eim2025kyoto.jp/

「キース・へリング展 アートをストリートへ」
会期|2025年2月1日(土)~年4月6日(日)
会場|茨城県近代美術館
住所|茨城県水戸市千波町東久保666-1
時間|9:30~17:00(最終入場時間16:30)
休館日|月曜 ※2月24日(月)は開館し翌日休館
入場料|一般1360円、満70歳以上680円、高校生1130円、小中生550円
問い合わせ先

茨城県近代美術館
Tel.029-243-5111
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

「藤田嗣治 猫のいる風景」
会期|2025年3月6日(木)〜2025年9月28日(日)
   ※7月17日からは一部展示替えにより、終戦80周年記念展「藤田嗣治 戦争の時代」(仮)が開かれる予定。
会場|軽井沢安東美術館
住所|長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43番地10
時間|10:00〜17:00(入館は~16:30)
休館日|水曜(祝日の場合は翌平日)ただし7月23日、30日の水曜日、8月中の水曜日は開館
観覧料|一般2300円、高校生以下1100円 ※オンラインチケットの場合100円引き
問い合わせ先

軽井沢安東美術館
Tel.0267-42-1230
https://www.musee-ando.com

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