ART｜ 時代もジャンルも越えたガウディと井上雄彦のコラボ
ART│建築家と漫画家による、時代もジャンルも越えたコラボレーション
『特別展 ガウディ×井上雄彦-シンクロする創造の源泉-』
スペインを代表する建築家アントニ・ガウディと日本を代表する漫画家井上雄彦氏が、異色のコラボレーションを果たす展覧会『特別展 ガウディ×井上雄彦-シンクロする創造の源泉-』。7月12日（土）から9月7日（日）まで、六本木の森アーツセンターギャラリーで開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
ガウディの自筆画やスペインで制作された井上氏の描きおろし作品を展示
『2013-2014日本スペイン交流400周年』を記念する特別事業として開催される『特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-』。19～20世紀にかけて地中海沿いの美しい街バルセロナを中心に活躍したガウディは、1882年の着工以来、いまもなお建設がつづくサグラダ・ファミリアをはじめ、グエル公園や邸宅など、ユネスコ世界遺産にも登録される数々の独創的な作品を遺してきた。
いっぽうの井上雄彦は漫画『SLAM DUNK（スラムダンク）』をはじめ『バガボンド』など国民的な人気漫画作品を創出。これにとどまらず、近年は個展や京都・東本願寺に描いた親鸞の屏風絵など、幅広く活躍している。海外での人気も高く、昨年12月には「日本スペイン交流400周年」の親善大使にも任命された。
井上雄彦 ≪トネット≫ 2013年 cI.T.Planning
井上雄彦 cI.T.Planning、日経ＢＰ社（写真：川口忠信）
ジュアン・マタマラ ≪サグラダ・ファミリア聖堂内観≫ 1949年 cCatedra Gaudi
展覧会では、スペインにあるガウディの専門機関が所蔵する自筆のスケッチや設計図など貴重な資料約100点を出品。さらに実際にバルセロナに滞在し、ガウディの建築作品でもある「カサ・ミラ」にアトリエを構えた井上氏がガウディの人生を物語として発表するほか、世界最大級の手すき和紙に描かれる墨絵など、約40点すべてが描きおろし作品となる。このほかにも3面スクリーンによるシアター映像やプロジェクションマッピングによる演出など、現代のテクノロジーを駆使した大胆な展示空間が出現するという。
アントニ・ガウディ ≪モンセラー（ムンサラー）修道院付属聖堂、頭部側立面図≫ 1876年作原画の複製 cAbadia de Montserrat
類まれな創造力と視点により、ガウディの世界を解釈し、あらたな作品を生み出した井上雄彦。建築家と漫画家という時代もジャンルも越えてコラボレーションした二人の化学反応の行方を見届けたい。
『特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-』
会期│7月12日（土）～9月7日（日） ※会期中無休
時間│10:00～20:00（最終入場19：30）
会場│森アーツセンターギャラリー
チケット│一般1800円、中学・高校生1300円、4歳～小学生800円
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F
Tel.03-6406-6855
巡回│金沢21世紀美術館 2014年10月4日（土）～11月5日（水）
長崎県美術館 2014年12月20日（土）～2015年3月8日（日）
兵庫県立美術館 2015年3月21日（土）～5月24日（日）
せんだいメディアテーク 2015年6月3日（水）～7月12日（日）
http://www.gaudinoue.com/