ART|同じ洋服、動作、背景で撮影された子どもたちのポートレイト『1000 Children』
ART│同じ洋服、動作、背景で撮影された子どもたちのポートレイト
横浪修展『1000 Children』
フォトグラファーの横浪修(よこなみ・おさむ)氏が、おなじ洋服を着た1000人の子どもたちを撮影した『1000 Children』。4月25日(金)から5月30日(金)まで、広尾のエモン・フォトギャラリーで開催される。
Text by YANAKA Tomomi
個のちから、1000人集合体のちから、子どもたちの集団のちから
1967年に京都に生まれた横浪修氏。1994年からはフリーランスとして広告やファッションの分野で活躍している。そんな横浪氏がプライベートワークとして撮影してきたのが“子ども”と“果実”を被写体にした作品だ。
横浪氏は2009年には同じくエモン・フォトギャラリーで、100人の子どもたちの作品を発表。その後、京都の三十三間堂で1000体の観音像を目の当たりにし、圧倒されたことをきっかけに4年の歳月を経て1000人の子どもたちのポートレートを完成させた。
映像作品やインスタレーション作品も展示される会場では、リンゴやマンゴー、モモなど10種類の果物と子どもを被写体に、同じ洋服、同じ背景、同じ動作と外面を均一化することで浮かび上がる、子どもたちの個性を切り取った作品を展示。あどけない表情でありながらも、真剣な眼差しをカメラに送る子どもたち。主体同士がさまざまな感情を内在しつつも、語り手の主格をもたない不思議な強さがにじみでる作品が並ぶ。
1000人の純粋な目で見つめる子どもたちと対峙してきた横浪氏は語る「個のちから、100人集合体のちから、1000人集合体のちから、そして似た子どもたちの集団のちからを見て、感じてほしい」と。
横浪修展『1000 Children』
会期│4月25日(金)~5月30日(金) ※日曜、祝日は休廊
時間│11:00~19:00 ※土曜は~18:00
会場│エモン・フォトギャラリー
東京都港区南麻布5-11-12
Tel.03-5793-5437